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『シビル・ウォー アメリカ最後の日』(2024)【新作映画】

コレ、出来る限りアメリカの歴史や現状を
学習してから観る方がイイね。
例のアメリカ連邦議会襲撃事件なんかも思うと
決して絵空事ではない。☆

大統領が「3期目」「FBI解散」
…もうこの近未来設定だけで、最後に
ロクでもない死に様を晒すんだろうなコイツ、と判る。
あとは、それを見届けるだけだ。

現状なら有り得ない、カリフォルニアとテキサスの
最強タッグでクーデターされて抑え込めないとか、
政府はどんだけ腐敗してたのか?
先の南北戦争(The Civil War 1861~1865)とは
背景が全く異なり、現代的でリアルだ。

前半から中盤は、ミニシアター系のロードムービーで
眠ってしまいそうだが、いきなり銃声がガガガ!
耳を打ったりするので油断は禁物だぞ?
…そう、実はこの辺りこそが良く観ておくべき所かもだ。☆

主人公を演じるキルスティン・ダンスト
赤メガネを演じるジェシー・プレモンスが夫婦で、
度々共演してる事も知ってると、あのシーン
コワさがちょっと薄れてしまうかもと思ったけど、
充分コワい。コワ過ぎる…。

そして、クライマックスの圧倒的武力による殺戮劇
―――とにかく、殺す!大統領は殺す!
その取り巻きも、有無を言わさず即、射殺!!

ワシントンD.C.のビル街で、低空ホバリングから
ミサイルをズバドバとブチ込む戦闘ヘリ!!☆
あんな84ゴジラのスーパーXみたいな戦い方って、
実際はどうなんだろ?

南北戦争以降、戦渦に包まれる事の無かった
アメリカ本土。
利権獲得の為に各地へ介入し、
代理戦争を仕掛けてきたアメリカが、
遂にゲームボード(戦場)となる時が来たのだ…!

この期に乗じて世界中の諸外国が群がり、
その中心にある運命のルーレットを
キリキリ回しに来るワケだが…
劇中では、その構図までは描かれない。
もちろん、意図的にだろうけど。

欧州各国の右派台頭など、世界中が
「失われた時代を取り戻す」
という名目の狂気に走る危険が見え隠れする昨今。
正義ってコワい。

大胆にも、今回の大統領選挙の時期に
ぶつけてくるという衝撃的話題作にも係わらず、
No.1ヒットとやらが、たった2週で陥落したのは
やはり映画として今一歩、面白くないからかな…?
実に惜しい。☆☆〓

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