『梟の城』(1999)【忍者映画】
全編通して紛れも無いシリアス路線なのだが、
どこか風景画の様な透明感があって、
なぜか笑いが込み上げてくる。そんな不思議な作品。
伏見城の屋根での、重蔵(中井貴一)と五平(上川隆也)の
談笑シーンとか、
忍び込んだ秀吉(世界のマコ岩松)の寝室での
やり取りのシーンが、もう可笑しい。☆
(←市川雷蔵主演の『新・忍びの者』そのまんまっぽい)
個人的にクローズUPしたいのは、摩利支天洞玄(永澤俊矢)。
怪しげな幻術を使ったり、天井に貼り付いて
「ハッハッハッハッ…!」とか、“いかにも”感満載。
「忍者を、ひとりの人間としてリアルに描きたい」
という趣旨が見られる作品ながら、
洞玄の様な、1950年代隆盛の忍者が登場したりと、
一体どっちやねん?な感じだけど。(笑)
伏見城を出てからの、重蔵と五平のラストバトル!
「貴様を捕らえねば、俺に未来は無いのだ…!」
首を絞められ、朦朧とする脳裏に浮かぶ、
キャッキャウフフなヒロイン鶴田真由との未来。♪
「―――うぉぉお!俺は死なぬっ!生きて帰るのだっ!」
特撮ヒーローばりの起死回生パワーで危機を脱するぞ!☆
最大の謎は、やはりその劇伴。
「ウヒッ?ウヒヒヒ!…―――ギェヤァアーーーアアアアッ!!」
…何なん?この『○○病院の夜』みたいな劇伴は…。☆
この映画のサントラ盤、一回聴いてみたいな。
いや、マジ一回だけで。それ以上はヤバい。(笑)
OPで、九字護身法の
“臨・兵・闘・者・皆・陣・烈・在・前”
の印の結び方をアニメで紹介している。
“臨・兵・闘・者”までは指がつりそうでキツイけど、
これも修行。☆
そのヤマさえ越えれば“皆・陣・烈・在・前”は割とラクなので、
頑張ろう。♪
当時、友人と映画館で何を観ようかと
行き当たりで決めたんだけど、
これと『スターウォーズ』を振り切って、結局、
3回目の『マトリックス』を観た。(笑)
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