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約20年前にセンター試験2回受けたり文系なのにむりやり理転したりした記憶を掘り起こす
クレープを食べに行ったら、学生らしき人たちが制服姿で歩いているのをよく見かけた。きのうときょうは共通テストだったんだな。受験生は本当にお疲れ様だなぁ。今の方が昔より内容が難しいと思う。いろいろ思い出して、懐かしい気持ちになる。
わたしは1年浪人していて、センター試験を2回受けている。国公立志望だったので2回とも5教科すべて受験した。よく頑張ったと思うけれど、もう20年近く前になるんだな。今でもあのときの閉塞感を鮮やかに思い出すことができる。
ずっと国語と英語が得意で生きてきて、数学が苦手な人生だった。したがって自分は文系の大学に行くものだと思っていたし、高校生活でもずっと文系クラスにいた。1回目のセンター(現役のとき)は、たしか国語・英語・数学1A2B・生物・政治経済・日本史という受験の仕方をしていて、某国公立大の文系学科を受けて、かすりもせず落ちた。
浪人生として地元の予備校に通うことになって、国公立文系クラスに入ったんだけどあんまり気持ちが盛り上がらない毎日だった。あんまり学部に興味を持てないな、という心持ちだった。レベルの高い大学を志望してたから、どの学部でも入れたらそれだけでいーじゃん、と今は思うけれど。
まだ夏になるよりも前に、地元から通える大学のいろいろな選択肢を調べてみた結果、ピンときたのが生物学、農学部だった。
そう、わたしは本当はバイオをやってみたかったんだった。漫画「動物のお医者さん」にちょっと憧れていて、おもしろそうだったから。
そこから無理やり理転することになった。2回目のセンター試験は国語・英語・数学1A2B・生物・地学・政治経済だった。点数は覚えてないけれど、独学に近い形で勉強した地学よりも数学2Bのほうが点数が低くて膝から崩れ落ちた。本当に数学ができない。
2次試験は英語と生物2の記述式で、なんだかボロボロだった気がするけれど無事に合格し、どうにか無事に4年で卒業し、今にいたる。
理転したと言うと「理系の方が就職が有利だから?」と言われることがまれにある。そういうことはまったく考えていなかった、というか、まっすぐ新卒で就職するルートを当時はまったくイメージできていなかった(実際、新卒で就職せずにふらふらした期間が数年ある)。本当に興味本位で理転して大学に入ったし、結局勉強したこととまったく関係ない仕事をしている。
でもそれでいいんじゃないかなと思う。大学は就職のためにあるものではないし、自分の興味関心も就職のためにあるわけではない。わたしの人生は就職のためにあるわけではなかったし、これからもわたしの人生は仕事のためにあるわけではない。
単に興味関心のある分野を楽しむために大学に入って、親含めて周りの大人がそれを容認してくれたのはいい環境だったなと思う。今年受験した受験生が、そういう環境でのびのびと勉学に励んでくれたらいいな。