大谷選手は風の時代の象徴
大谷翔平選手が、先日、ロサンゼルスドジャースと契約を交わしました。
連日の大谷選手の報道を見ていて、彼の生き方と、風の時代の生き方がまさに一致しているように思いました。
そこで、今回は大谷選手と風の時代の生き方の共通点を見ていきたいと思います。
これは、保江邦夫さんと山崎拓巳さんの対談本である「夢中人の教え」の中で、山崎拓巳さんが風の時代の特徴として8つ上げたものです。
これらの項目の一つひとつと大谷選手の言動を照らし合わせてみたいと思います。
① 風のように軽く
ご存知の通り大谷選手は、大スターであるのにもかかわらず、実に親しみやすく、まさに風のように軽い存在であるといっていいでしょう。
しかも、名前が翔平であり大きな谷(困難)があっても、風に乗って軽く飛び越えてしまう存在でもあります。
大谷選手は、実際には大変な努力をされているのだと思いますが、そういった努力を努力と感じさせない軽さがあります。
おそらく、大谷選手は心から野球が好きで、楽しんで野球ができているからこそ無理をせずに努力ができるものであり、楽しんで野球ができているからこそ、様々な困難を軽く乗り越えられるのかもしれません。
楽しむということは、眉間に皺を寄せて頑張るといった行為とは異なり、心の軽さから生まれる行為であり、楽しめば楽しむほど結果が出てしまう行為なのです。
② 自分軸で生きて、自分の価値観を満たす喜びが最優先
そもそも二刀流を実現させてしまうということは、ブレることのない自分軸がないと出来ません。
つまり、大谷選手は確固たる自分軸を持っているということができます。
彼が今回、ドジャースを選んだは、自分軸というべき二刀流を実現しやすい環境があったからこそなのだと思います。
二刀流は、大谷選手の価値観そのものであり、その二刀流を実現するには、環境面での充実が欠かせません。
ロサンジェルスという温暖な気候や、中止や遅延がないといった天候面、住み慣れた場所で移籍によるストレスの軽減、常勝チームに身をおくことで自分自身を研鑽したいという思いを実現できること、日本人に馴染みのあるチーム、腕の執刀医がいること等々、彼の価値観を満たせるチームがドジャースという球団だったと考えることができます。
また、そういった彼の価値観を大きく評価して貰えたということも、大谷選手がドジャースを選んだ理由なのかもしれません。
今回の1015億円という金額は、アジア人・日本人である我々の評価にも繋がっていきます。
アジア人・日本人でもNo.1の選手になれるということを今回の契約で示すことができました。
大谷選手は、好きなことを夢中になって楽しんで生きることの大切さをメッセージとして我々に伝えてくれているといってもいいでしょう。
自分の価値観を満たすことが、結果的に多くの人に勇気を与えてくれるということを彼は証明してくれていると思います。
③ お互いに尊重し合う人間関係に変化 タテ型社会がヨコ型社会に
大谷選手は、自分のチームだけでなく他球団の選手にも慕われている存在です。
彼は誰にでも親しみを持って交流をしているといった様子が伺えるし、チームの監督やコーチとも対等な関係を結ぶことができているように思います。
また、昨年のオールスターゲームで得た賞金をそのままエンジェルスの球団に寄付するといったことも、互いを尊重し合う関係づくりをされている証拠といってもいいかもしれません。
日本だと、野球というとどうしてもタテ関係・タテ型社会の印象の強いスポーツですが、そういった印象を大谷選手が変えてくれているように思います。
他にも二刀流でプレーすることで、投手、野手と分け隔てなく交流できているといった点も特筆すべきことだといっていいでしょう。
通訳の一平さんとの関係からもタテではなくヨコの繋がりを見て取ることもできます。
④ 「カタチ」「テンプレート」の崩壊 あなた流にアレンジ自由
二刀流をするということが、すでに「カタチ」「テンプレート」を崩壊させています。
しかも、大谷選手は大谷選手流のアレンジによって二刀流を確立させたといっていいでしょう。
二刀流を行うには、もちろん周りの援助が欠かすことができません。
しかし、前例がないぶん、二刀流というやり方は大谷選手のアレンジ力によって生まれたということができます。
また大谷選手の存在が、野球界のこれまでの常識を覆していて、MBLでは、大谷ルールというものができたし、ナショナルリーグでもDH制が導入されたのは大谷選手の存在があったからといっていいでしょう。
今回の契約金のほとんどを後払いにするということも常識を覆しているし、「カタチ」「テンプレート」の崩壊そのもので、まさに大谷流のアレンジです。
こういった「カタチ」「テンプレート」を一人の力で変えてしまうというのが、まさに風の時代ならではの象徴的な出来事なのかもしれません。
⑤ 貢献の時代。誰かのためにという利他の精神になる
今回の移籍で得たお金を後払いにするというのは、チームのためにという利他の精神があったからこそなのだと思います。
大谷選手が1015億円の大半を後払いにすることで、チームにぜいたく税を払わなくて済み、もう一人、大物のスター選手を獲得できるようになったといいます。
もちろん、大谷選手の場合、スポンサー契約などの球団以外からお金を得られるからこそ、こういった選択ができたということもできます。
しかし、給与となるお金を10年後に後払いするというアイデアを採用するということは、「誰かのために」といった思いがないと出来ないことです。
しかも、こういった事例を生み出すことで、今後、同じような契約をする選手も出てくることになり、結果的に野球界のためにもなっていくと考えられます。
他にも、大谷選手は日本の全国の小学校にグローブを寄付するといったことから、誰かのためにという思いを強く感じることができたりします。
貢献とはヨコの繋がりを太くする行為です。
こうした彼の社会に貢献したいという利他の思いが、結果的にタテ型社会からヨコ型社会に変化させる力となることでしょう。
⑥ 個々の所有からシェアカルチャーへ
野球の道具は、必ずしも安価とはいえません。
しかも、野球は他のスポーツに比べると様々な道具が必要になるスポーツです。
そういった意味でも、日本の小学校にグローブを寄付したことはシェアカルチャーの先駆けになると思います。
また大谷選手は通訳の一平さんと球場入りをするというこも、シェアカルチャーの現れといってもいいかもしれません。
車社会のロサンジェルスの中では微々たるものですが、一台の車で二人が球場入りすれば、エネルギーの削減になり自然環境にも優しいということができます。
➆ 仕事においても、「所属」「場所」「肩書」から解放される
大谷選手は、その存在自体が「所属」「場所」「肩書」から解放されていますね。
彼そのものが大谷翔平という「所属」「場所」「肩書」といっていいでしょう。
自分を極めることができれば、「所属」「場所」「肩書」が必要なくなるのです。
⑧ お金の価値の変化、循環経済
先ほどの⑤の「貢献の時代。誰かのためにという利他の精神になる」にも書きましたが、今回のドジャースからのお金を10年後の後払いにするというのは、「お金の価値の変化」であり「循環経済」を意識した行為といってもいいでしょう。
しかも、大谷選手はお金よりも、①の「自分の価値観を満たす喜びが最優先」なのです。
彼は、まさしくお金では買えないものを優先して生きているといってよく、そういった思いが、後払いというアイデアを生み、循環経済を実現させる新しいお金の価値観を生んだといっていいでしょう。
大谷選手は、これからの選手時代もその先の引退後も我々を驚かせるようなお金の使い方をしてくれるのではないかと思います。
といったわけで、大谷選手のこれまでの動きと風の時代の特徴を照らし合わせてみました。
我々が、大谷選手のような振る舞いをすることは難しかったりしますが、彼から学べることはたくさんあるはずです。
そして、多くの人が風の時代の特徴を取り入れて生きていけるようになれば、今以上に、生きやすい時代を創っていけるようになると思います。
僕個人としては、「自分を満たすことができれば、それが周りの役に立つ」というのが風の時代の根本だと思っています。
そういった意味でも、まずは「自分に満足して自分を生きること」から始めればいいのだと思います。
「自分に満足して自分を生きること」ができれば、笑顔で過ごせるようになっるものであり、笑顔で過ごせるようになれば、それだけで周りにいい影響を与えられるようになっていきます。
「自分に満足して自分を生きること」、これさえできれば、自然な形で風の時代の特徴を取り入れることができるようになると思います。
そうすれば、誰でも大谷選手のように軽く風に乗って生きていけるようになるでしょう。
これからどんどん大谷選手のような人が出てくるようになって、ますます風の時代の風が強くなっていくのではないかと思います。
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