39) 僕らは誰もが「答え」を持っている
金谷治さんが書かれている「老子 無知無欲のすすめ」(講談社学術文庫)の「33 人を知るものは智(外よりも内を)」をお読みください。
これは、「老子道徳経」の中の33章を金谷さんが翻訳したものです。
老子は、この短い文章の中にたくさんのメッセージを書き残しています。
① 他人のことが分かることは知恵の働き
② 自分のことを知るのが明智
③ 他人に勝つことは力
④ 自分に打ち勝つのは本当の力
⑤ 満足していることを知るのが本当の豊かさ
⑥ 努力をし続けることは目的を果たしている
➆ 長続きできるのは、本来のあり方でいるから
⑧ たとえ死んでも「道」と一体となっていれば滅びることはない
この①~⑧を、今度は順序を逆にして僕なりに文章を作ってみます。
人は「道」という生命の本質を知ることができるようになると、考え方を逆算して生きていけるようになります。
このことは数学の問題の答えを知った上で、問題を解いていくようなものです。
僕たちが答えを知って生きていけるようになると、人生という難問を簡単に解けるようになって悠々と生きていけるようになるのです。
僕たちはこれまで、答えを知らずに人生の答えを導き出そうとしていたといっていいでしょう。しかし、これからは答えを知った上で、人生をスムーズに生きていく時代に変わっていくのだと思います。
では、その答えとは何ななのでしょうか。
老子は、それを「道」といっています。そして「道」を知ることができると、自分本来の姿でいられるようになり、明智という真の力を得ることができ、自分に満足できるようになって、自分の目的を果たせるようになるといっています。そして「道」を知ることができると、他者も知ることができるようになるというのです。
では、人生を悠々と過ごさせてくれる「道」とは何なのでしょうか。
こちらは「奇跡の脳」という本の一節ですが、老子のいう「道」と「奇跡の脳」を書いたジル・ボルト・テイラーさんの「右脳マインド」は同じなのではないかと思います。
では、右脳マインドとは何なのか。
僕たちは、誰もが右脳を持っています。
つまり、僕たち誰もが「答え」を持って生きているのであり、その「答え」にアクセスすれば、誰でも手に入れることができるのです。
老子道徳経の33章を金谷さんは「人を知るものは智(外よりも内を)」と訳しています。
「答え」は「外よりも内」にあるのです。
老子の「足るを知る」という言葉は、この33章が由来となっていますが、この章にあるように、僕たちは本来「生まれながらに満ち足りている」ものなのです。
僕たちが「ない」と思っていることは幻想です。僕たちは気付かぬうちに「ない」という思いを持たされて生きているのです。
しかし、この「生まれながらに満ち足りているということ」を知ることができると、老子のいう「道」に従って生きていけるようになります。
そして、テイラーさんの言葉を借りるなら、この世界を「永遠の流れを気持ちよく受け入れ、聖なる心、智者、賢人、そして観察者の居場所」にすることができるようになるでしょう。
自分の内なる宇宙にアクセスし「道」を知ることができると、僕たちが「答え」を持って生きることができるようになります。
こういった「答え」」を知った人のことを「智者」、「賢人」、「観察者」といいます。
そして、僕たちが、「智者」、「賢人」、「観察者」として生きるなら、まずは「答え」を持っていると思って生きることです。そうすると、自然と「答え」が現れてくるようになるでしょう。
「ない」を「ある」に変えてみる、それだけで世界が変わってくるものです。
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