盛者必衰の理
今回の記事のタイトル、「盛者必衰の理」は紛れもない真理の一つである。永久に栄えている国家、企業、派閥(笑)は無く、必ず、滅びる。滅ぶまでの期間こそ差はあるが、形あるものは、必ず朽ちる。太陽にすら寿命があるのだから、これはもう、真理中の真理である。
なのにも関わらず、栄えている時は、それが永遠に続くかのように感じる。
「イケイケどんどん状態」だ。
何をやっても上手くいく。まさに無双状態。周りに敵なし。
私はかつて、この感覚をパチスロで味わったことがある。
急に話のスケールが小さくなってしまったが、パチスロで勝ちまくっていた時は、誠に恥ずかしながら、
「これで食っていける」
と、本気で思っていた。
どんな台を選んでも、必ず勝った。数か月、給料に一切手を付けない時期があり、それはもう、「ウハウハ」だった。
ところが、徐々に負けが込むようになってきた。何を打っても負けるようになった。そして気付けば、キャッシングの嵐である。今思えば、あれは「沼」だった。一度足を踏み入れたら、そう易々とは抜け出せない。まさに、沈んでいくような感覚だった。
このように、
「イケイケどんどんは永遠に続かない」
超大物お笑い芸人も、日本を牽引してきた超大企業も、巨大過ぎて足元に落ちているバナナの皮に気付かなくなるのだ。
これはもう、しょうがない現象かなと思っている。絶好調の時に、あえて自身を疑って、
「このままではマズいのでは?」
などと考える方が稀だし、そんな風にうがった考えをしている人は、ノリの悪い奴だと思われるだろう。
それに、栄えれば栄える程、現状を維持することにリソースを割くようになり、取り巻きも増える為、新たなチャレンジもやりづらくなり、その結果、
「必衰」
になる。
栄えるモノは必ず滅びる。生があって死がある。太陽が昇っては沈む。ずっと起きてると眠くなる。摂取しては排出する。
こういった、どうしようもないサイクルの中で生きているのに、時に人は、すべてをコントロール可能かのように振る舞う。
私が好きなポッドキャスト「コテンラジオ」では、歴史の背景や構造を楽しくわかりやすく解説してくれているが、いろんな歴史を知っていく中で感じることは、国が「衰退」に向かう時というのは大抵、
「驕った時」
のように思う。
長きに渡って栄えてきた国ほど、これまでの繁栄を築いたという自負心が邪魔をして、「変化」することが「おっくう」になり、やがて後継者争いや内乱などの「内」から崩壊していく。
人類は、この逃れようのない構造を何度も繰り返している。
個人レベルにおいても、過去の成功体験に酔いしれるあまり、武勇伝しか話さない上司、みたいな事はよく聞く話である。
改めて、盛者必衰は、真理だと思っている。
なので、滅びたくないのであれば、常に驕ることなく、自己変革に努めていくしかないとの結論に至る。
肉体の衰えはどうしようもないが、思考のアップデートという部分においては、いくらでもやりようがあるだろう。
これを書いていて思ったが、なんとなく「恋愛」も構造が似ているような気がした。
「付き合うまで」とか、「付き合い立て」が一番楽しいとはよく聞いたことがあると思うが、結局これも、恋愛が「マンネリ」に変わった瞬間に、「必衰」への道をたどることになるのだろう。
少々長くなってしまったが、私はまだ、栄えの「さ」の字もないので、まだまだ上り坂にいるようである。これからも、謙虚に、かつ大胆に、自己成長に努めていけたらなと思う。
…いや、上り坂にいると思っている時点で驕っているではないか!
諸行無常を感じてきたので今回はこの辺で!じゃあな!
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