毎日を貪り食うほど生きるのに必死ではない話。
毎日を貪り食うほど生きるのに必死ではない話。
仕事を早くにリタイアしてから約半年。
次の職探しもそこそこに毎日を生きている。
毎晩のように「仕事どうしよう...」それが私のつぶやきであり、ぼやき。
言うだけタダなので、何も行動を起こさず転職サイトをただただ眺めるばかり。
やる気も気力もない私とは正反対に、転職サイトから小刻みにメールと電話がやってくる。
通知が来る度、闇金におわれているような感覚になり、精神衛生上とても良くないということに最近になり、気がついてしまった。
転職サイトの通知が自動配信なのか、手動配信なのかわからないが、毎度毎度熱心な姿勢に若干の迷惑さを感じてしまっている。登録しといて失礼ないい草であるのは重々承知している。
それでも転職に本腰を入れられずに私はいる。
きっと仕事を始めれば、お金には困らない、それは確実だ。
けれど、仕事を始めれば、今あるこの自由すぎる有意義な時間が失われということが分かっているため、転職に踏み出せずにいる。
それに患っているうつ病も最近は落ち着いているから、仕事を始めてまた悪くなるのはごめんだ。だから転職活動に本腰を入れられずにいるんだなと、これも分かりきっていること。
私はうつ病になって1年そこらの素人で、10年も闘病している人からするとまだ働くのは早い、と引き止められるか、なだめられて上手い具合に今の生活を延長させられるだろう。
色んなことが分かりきっている。
今の生活に甘えていると思う自分もいる。
毎朝起きたい時間におきて、好きな時間に食べたいものを食べて、眠くなれば昼寝をしてそしてまた夜になると眠りにつく、今ある自由すぎる生活が無くなることにどこか恐怖心があった。
人生100年時代と言われる世の中、今この年齢で働かない自由を得てしまったがために、働く自由を選べずにいる。
情けないと言えば情けないだろう。
若さも体力もある。
社会にとっては今後を期待するのに必要な人材(能力ではなく年齢)だと思う。
けれど、働きたくない。
毎日必死こいて、生活を労働に捧げていたあのころには戻りたくない。
毎日ファイト一発で崖を登るような苦労のある毎日には戻りたくない。
毎日にかじりつきながら、毎日を貪り食う生活にはもう戻りたくない。
過去のように身を投げ出す生活ができずに、私は今日も明日も明後日も、毎日をドブに捨てたように日々を浪費しながら生きている。
日々に幸あれ。