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タイミングがいい女

私は何かとタイミングがとってもいい。

友達と久しぶりに会う約束があった日に
「うわなんか今日行きたくないなぁ、予定ずれないかなー」
と思い口に出すと約束の当日に法事があったことを忘れていて翌週にもちこしたり、

「近くに本屋できないかな」
と思い口に出すと、実家から100メートル圏内に実際に本屋が建ったりとあげれば割とキリがない。

そんな中でも最もタイミングがよかったのは、銀行である。

幼い頃から、個人経営のケーキ屋クリーニング店と立ち並ぶ大通りの1番日当たりの良いところ。

区画整理で利用しやすくなった道路はもちろんだが、その区画整理によって、個人経営のケーキ屋とクリーニング店どちらも移転することになった。

区画整理終了後、ケーキ屋とクリーニング店があった場所にある日知らぬ間に銀行ができていた。

それまで20余年生きてきて初めて見る銀行名だった。

県名が入っていたので、県内ではきっと有名なのだろうとは伺えたが、少なくとも生きていた中では初めて見る銀行であったのは間違いなかった。

目の前をコンビニに行く途中で横切ったり、自転車で銀行の目の前を通る度、

「誰が使うんだ?」

と、何度も思っていた。

そんなその年の4月、社会人として新生活がスタート。

「ここの銀行で開設してね、会社の裏にあるから」

と渡された資料に、「誰が使うんだ?」と思っていた銀行の文字が!

私のために建てられたかーーー!!!!

と思わず心の中で叫んでしまうほど、ドンピシャな時期と場所に銀行ができたことに、自分自身のタイミングが良いが遺憾無く発揮された。

自分のために建てられた。

というと少々おこがましいかもしれないが、この出来事は自分のためと思ってもしょうがないほどによくできていた。

今でもその銀行で支払いやら何やらをしながらお世話になっております。

森羅万象あらゆることがありますが、思い上がることも運を味方につけるのも思い込みであっても、生きるすべが増えたと思うととてもありがたいなと思うばかりです。

最後までお読みいただきありがとうございました!!

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