目に映った光景、感じた違和感。【実話】
移動手段で使う電車。
私は学校に行くために毎朝電車を使う。
そんな電車はよく遅延する。
今日も鞄が挟まって緊急停止ボタンを押した人がいたらしかった。
皆も知ってると思うが、緊急停止ボタンが押されると間隔調節の為に後ろの電車にも被害がでる。
そして、私が乗ってた電車は一時停止した。
1車線あけた向こうの車線を下りの快速電車が走っていく。
今日は何だか快速電車がいつもよりゆっくり走っているように感じた。
自分が止まっているからなのだろうか。
車内がよく見える。
朝のラッシュ。当然ながら車内には沢山の人が乗っていた。
通勤する人。登校する人。。。。
通勤する人はスーツを着ていて、登校する人は制服を着ている。
黒っぽい服着ている人がたくさんだ。
そんな黒っぽい服を着た乗客たちは各々携帯を見たり、本を読んだり、寝たりしていた。
下を向いて背を丸めて座っていた。
これは私がたまたま見たあの電車だけではなく、私が乗っていた電車も中からは分からないが、きっと同じ光景だろう。
私もいつも朝テストの勉強をしたり、本を読んだり、友達にLINEを返したりしているし、周りの人も寝ていたり、携帯をいじっている。
これらは暇つぶし程度でいつも通りのこと、どの列車でも起こっている光景である。
ただ私が今日いつもよりスローに見えたあの電車は、なんだか何かに諦めて下を向いて無抵抗にどこか分からない駅に運ばれていくようだった。
駅に止まらず清楚な服を着てそのままどっか遠くに行ってしまうようだった。
普段、対向電車なんて全然見ないし、すぐに通りすぎて行っちゃうのに今日はスローに見えて、なんだか私は不思議な光景を見せられた。
上手く伝えられないけど、何かモヤっとするものを見せられた。
あの電車の乗客はいつも通りに生活しているだけなのに
私の眼だけその光景をなんだか可哀想だと受け取った。
気が付いたら、水のようなものがマスクを濡らしていた。
慌てて下を向いて目を拭った。凄く恥ずかしかった。
※これはいつも通りの日常がたまたま今日、私の目にこのように映っただけの話です。
不快に思われた方がいたら申し訳ございません。
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