哲学者の言葉で大切にしているもの(キェルケゴール)
私はまだまだ勉強中ではあるものの、様々な哲学者の本を読んで、一番視野が変化した、広がったと感じた言葉が「綜合」です。
綜合について
キェルケゴールの「死に至る病」で何回も使用されている言葉で、ヘーゲルの弁証法を参考にしたといわれています。
弁証法はざっくり説明すると、
1.相手の意見と自分の意見を対決させる
2.ちょうどいいラインになったところで結論を出す。
3.そこからまた相手の意見と自分の意見を対決させる
これを繰り返していくと、意見がどんどん正しくなっていくわけだからいつか真理にたどり着ける!といった弁論方法です。
これに対して「綜合」は自身によって完結する弁証法ともいっていいでしょう。
現実と理想、過去と未来など、これらがちょうどいいバランスをとっていないと人はおかしくなってしまう。
「死に至る病」をそのまま引用すると、絶望してしまう状態になってしまいます。
心のバランスが大切
少なくとも、僕たちの心理状態が不安定だと、心が衰弱していきます。
現実の自分はまだまだだけど、理想の自分はスーパースター!
過去の自分は貧乏だけど、未来の自分は金持ちだ!
こういう妄想は確かに一時的に楽しいかもしれませんが、同時に理想と未来の差に絶望し、私たちはどんどんと生きづらくなってしまいます。
どんどんどんどん生きづらくなっていって、ストレスでさらに行動しにくくなり、最終的に自殺に誘われ命を絶ってしてしまう。
綜合のバランスが崩れてしまえば、最終的に最悪のケースに誘われてしまいます。
バランスが崩れると絶望する
綜合が崩れる時の多いパターンは
1.妄想するだけ妄想して、あとは何もしない。
2.理想の自分に近づけようとせずに、理想になれず絶望する。
3.努力して理想の自分になれず絶望する。
大体この三つかなと考えています。
そして
1.三つのうち上二つが何もしないで生活していること
2.最後は自分の実力を理解しようとしないこと
これが原因になっていると考えられます。
絶望しないために
ここから言えることは、僕たちが絶望しないためには
1.自分を知り、無謀な目標を立てないこと
もしくは
2.ダメだったらしょうがない
とあきらめる勇気を持つことが必要なのではないかと思います。
近年SNSの普及でキラキラしている人というのはたくさん目につきますし、見たせいで自分には才能がないんだと錯覚するかもしれません。
でも安心してください。大多数がキラキラした生活はできていません。
そもそも僕たちは人に合わせて生活して安心しているのに、
何故人に合わせずキラキラしている人を羨ましがるのでしょうか?
何故なら…といいたいところですが、また次回以降これについてはまとめていきましょう。
まとめ
私が大切にしている言葉、キェルケゴール「綜合」を書いてみました。
結局絶望は自分を知らないからこそ発生してしまうものだと考えています。
もちろんこれだけが原因ではなく、環境的にどうしようもない状態になってしまうこともあるでしょう。
そういう場合は逃げてください。
そして国の機関に頼ってください。
ですが言葉で大多数の人は絶望に対して対処できると信じています。
ぜひ幸せな生活を送っていってください!