いい塩梅とは。
小学校高学年になって
お友達の家に遊びに行き
他の家の親子関係を見て
家は普通とは違うのかも
と、ぼんやりですが
思うようになった。
子供なりに1番感じたのは
他の家のお母さんは
みんな自然な対応で、
生活感あふれる家に私を
迎い入れてくれるんだな~
という感想。
家は、お客様を呼ぶ時は
家族総出で大掃除をし、
数日前から食材の買い出し
料理の仕込みをした。
来客時用の カーテン
クッション、カーペット
トイレカバーやタオル
テーブルクロス、食器
全てお客様用に変更する。
セッティングする前に
天井から壁、照明、床
ベランダ、ガラス
全てを掃除させられる。
そして食事の仕込み。
前菜、汁物、メイン
お菓子は和の物と洋菓子
すべて手作りをした。
私はマドレーヌか
クレープを作る担当etc
これだけ聞くと、
いい家庭、いいお母さん
と勘違いする人も
いるかと思うけれど
実際は強制で断れない
過酷な経験だった。
中学高校になると
試験期間などもあり、
お客様を呼ぶのは止めて!
とお願いしても
もうお誘いしちゃったから
断れない。どうしてあなたは
そんな酷い事を言うの?
お母さんをいじめて楽しい?
と責められた。
更に遠方のお客様は
泊まる事もあって
長い時は1週間泊まった。
宿泊、食事、すべて無料
みんな感謝して帰っていく。
本当に、落ち着かない
心休まる事のない家だった。
大人になった今、
正直、家事も掃除も苦手。
なぜなら終わりがないから。
私が掃除を始めると
夜中になっても、終わらず
掃除をし続けてしまう。
終わるタイミングが
分からなくなってしまう。
病気なのかな?と思う位
追い詰められた状態になる。
いい塩梅が分からない。
完璧じゃなくても良い
ここまでやったら充分
と、自分を褒めながら
途中で止める練習中。
そんな私の愛読書は
子供の頃から
マッチ売りの少女
少女と自分の境遇を
重ね合わせて、
共感をしていたのかな?
と思うと、ちょっと辛い
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