こころによって世界の見方が変わると感じた今年の3冊【ベスト本・推薦図書】
今年noteで、面白くて思わずつぶやいてしまった本の中から、特にこころによって世界の見方が変わると感じられた本を3冊ご紹介したいと思います。
1『レンマ学』 中沢新一 著 講談社
2『菌類が世界を救う』 マーリン・シェルドレイク 著 鍛原多惠子 訳 河出書房新社
3『お金のむこうに人がいる』 田内学 著 ダイヤモンド社
1、2について。
「こころによって世界の見方が変わる」という観点から、まずは中沢新一『レンマ学』と、マーリン・シェルドレイク『菌類が世界を救う』の2冊を挙げたい。AI隆盛の時代において、レンマや華厳、縁起、粘菌、菌糸体、地衣類といった世界観、すなわち<生命>が書物によって示されるということが、ある意味、月並みな言い方ではあるが<世界>は生きるに値すると感じさせる、もしくはその可能性にワクワクする、(私にとっては)こころの救いなのである。
3について。
話題の『きみのお金は誰のため』は未読だが、この『お金のむこうに人がいる』は、誰にでも分かりやすく「お金」というものの本質を教えてくれる一冊だった。
あえてこの本を3冊目に取り上げた理由は、世の中は相変わらず、投資によるお金の儲け方や資産管理、特殊詐欺グループによる犯行、アプリで半額クーポン・ポイント還元といった、お金が関係する話題ばかりが蔓延しており、もちろんお金は全くないよりは、ある程度はあった方がいいに決まっているのだが、人生の目的を「お金を稼ぐこと」にしてしまうと、意識がお金の方ばかりを向いてしまい、どういうわけか生きる歓びそのものを感じることが難しくなると私自身は考えるからだ。
そして「あなたが消費しているのは、お金ではなく、誰かの労働だ。お金のむこうには必ず「人」がいる。あなたのために働く人がいる。」とこの本の著者である田内学氏は書いているが、もし祝日に全員が一斉に休むと、仕事をしてくれる人がいなくなるため、お金を使いたくても使えない状況が発生するという視点は、他のこれまで読んできたお金についての本には書かれていないことで、深く私自身の心に刻まれると同時に、「働く」とは何なのかということについてもこれまでとは違った見方で考えさせられた。
また、私自身、若い頃は働くことがイヤで仕方なかったが、この本を読むことによって、「労働」を生活していくための苦役と見なさない働き方も、見えてくる。ちなみに著者の田内氏はBSの番組で『君のお金は誰のため』が取り上げられた際、お金よりも愛が大事であると発言していた(と記憶している)。
☆去年の年末に書いたオススメ本の記事はこちら↓↓↓
ここまで読んでくださり、本当にありがとうございます😊
みなさま、よいお年を🎵