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自選短歌:2023年3月

きらめいた命を雪が照り返すこの故郷の春はまだ先

肺胞のひとつに詰めて封をする あなたの好きなバンドが嫌い

帰り道冬のおわりを知らしめたひしゃげたあいすまんじゅうの花

こうたろう、なんでせかいをみすてたの 中古で買ったRPG

祝福が目減りしてゆく人生で拡張機能としての口づけ

冥界に着いて早々悪いけど、それは去年の死者の書ですね

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