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承認欲求は必要か?

こんにちは。しんしん心理研究所の心理師Shingoです。皆さんは自分に承認欲求があるなと感じることはありますか?誰かに褒められたり認められることで、自己肯定感が上がったり自分に自信が持てたりしますよね。
自分は人間の行動や心理を理解するために、多くの心理学者がさまざまな理論を提唱してきました。その中でも、アブラハム・マズローの提唱した「欲求階層説」は非常に有名です。マズローの理論は、人間の基本的な欲求を5つの段階に分けて説明していますが、近年では6つ目の段階が提案されています。本記事では、マズローの六段階欲求説に基づいて承認欲求について詳しく解説していきます。

マズローの五段階欲求説

まずは、マズローのオリジナルの五段階欲求説を振り返りましょう。この理論は、以下の5つの欲求がピラミッド型の階層を形成しているとしています。

  1. 生理的欲求
    食事、睡眠、呼吸など、生きるために必要な基本的な欲求です。

  2. 安全欲求
    身体的な安全や安定した生活環境を求める欲求です。

  3. 社会的欲求
    愛情や所属感を求める欲求で、友人や家族、コミュニティとのつながりが含まれます。

  4. 承認欲求
    他者からの評価や尊敬、自尊心を求める欲求です。

  5. 自己実現欲求
    自己の可能性を最大限に発揮し、自己成長を追求する欲求です。

この階層は、下位の欲求が満たされることで上位の欲求が現れるとされています。

承認欲求の重要性

承認欲求は、社会的欲求の上位に位置する重要な欲求です。他者からの評価や尊敬を得ることで、自分自身の価値を確認し、自信を持つことができます。承認欲求は以下の二つの側面に分けられます。

  1. 外的承認欲求
    他者からの賞賛や評価を求める欲求です。仕事での昇進や賞を受け取ること、SNSでの「いいね」やコメントなどが該当します。

  2. 内的承認欲求
    自己評価や自己肯定感を求める欲求です。自分自身が成し遂げたことに満足し、自己成長を感じることです。

承認欲求が満たされると、自尊心が高まり、自己肯定感が向上します。しかし、過度に外的承認欲求に依存すると、他者の評価に振り回されるリスクもあります。バランスが重要です。

近年提案された六段階欲求説

マズローの理論はその後、多くの研究者によって検討され、6つ目の段階が提案されました。これにより、以下のような六段階欲求説が形成されました。

・自己超越欲求
自己実現を超えて、他者や社会全体のために貢献する欲求です。自己超越は、自己中心的な欲求から解放され、他者や大義のために行動することを意味します。

承認欲求と自己超越欲求の関係

自己超越欲求は、承認欲求と自己実現欲求が満たされた後に現れるとされています。自己超越欲求を持つ人々は、他者の幸福や社会の発展に貢献することを重視します。例えば、ボランティア活動や慈善活動に参加することで、自分自身の存在意義を感じることができます。

承認欲求が自己超越欲求に至るまでの過程は、人間の成長や成熟において非常に重要です。以下に、そのプロセスを示します。

  1. 承認欲求の満足
    他者からの評価や尊敬を得ることで、自尊心が高まり、自己肯定感が向上します。

  2. 自己実現欲求の追求
    自分の能力や才能を発揮し、自己成長を目指します。これにより、自己価値を再確認し、さらなる成長を図ります。

  3. 自己超越欲求の出現
    自己実現を超えて、他者や社会のために貢献する欲求が芽生えます。これにより、より広い視野で自分の存在意義を見出すことができます。

承認欲求が人に与える影響

承認欲求は、人間の行動や心理にさまざまな影響を与えます。その影響を理解することは、個人の成長や社会的関係を健全に維持するために重要です。以下に、承認欲求が人に与える主要な影響をいくつか挙げます。

1. 自尊心の向上

承認欲求が満たされることで、自尊心が高まります。他者からの評価や賞賛を受けることで、自分の価値を認識し、自己肯定感が向上します。これにより、自己信頼が強まり、困難な状況にも積極的に取り組む姿勢が育まれます。

2. モチベーションの向上

他者からの承認は、個人のモチベーションを高める強力な要素です。職場での評価や報酬、学業での成績評価など、外的な承認は努力を続ける原動力となります。これにより、目標達成に向けた意欲が向上し、成果を上げることが期待されます。

3. 社会的関係の強化

承認欲求が満たされると、社会的関係が強化されます。他者との良好な関係は、相互尊重や信頼に基づくものです。承認されることで、対人関係において自信を持ち、より積極的に人間関係を築くことができます。

4. 過度な依存のリスク

一方で、承認欲求が過度になると、他者の評価に依存しすぎるリスクがあります。他者の意見や評価に振り回され、自分自身の価値観や判断を見失うことがあります。これにより、ストレスや不安が増大し、精神的な健康に悪影響を及ぼすことがあります。

5. 内的成長の妨げ

外的承認に過度に依存すると、内的な成長が妨げられることがあります。他者からの評価に頼りすぎると、自分自身の内なる評価や満足感を無視する傾向が強まります。これにより、真の自己成長が阻害されることがあります。

承認欲求の健全な満たし方

承認欲求を健全に満たすためには、以下のポイントが重要です。

  1. 内的承認の重視
    他者からの評価だけでなく、自分自身の評価や満足感を大切にすることです。自己成長を感じることが、長期的な満足感につながります。

  2. 他者との健全な関係
    他者との関係を築く際には、相互尊重と信頼が大切です。健全な関係が、ポジティブなフィードバックをもたらします。

  3. 目標の設定
    自分自身の成長や達成感を感じるために、具体的な目標を設定し、それに向かって努力することが重要です。

  4. バランスの取れた生活
    仕事や学業だけでなく、趣味やリラクゼーションの時間を持つことで、ストレスを軽減し、心の健康を保つことができます。

まとめ

マズローの六段階欲求説は、人間の欲求がどのように階層化され、進化するかを理解するための有用なフレームワークです。承認欲求は、この階層の中で重要な位置を占めており、自己実現や自己超越への道筋において欠かせない要素です。
承認欲求を健全に満たしつつ、自己実現を追求し、最終的には自己超越を目指すことで、より豊かで充実した人生を送ることができます。自分自身の価値を認め、他者や社会に貢献することで、真の幸福を見つけることができるでしょう。
しんしん心理研究所では「自分らしく自分のために生きる人を応援する」という理念でサービス提供しています。自分らしく生きたい人はぜひいつでもご相談して下さい。

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