「新古事記⑥」ヤマタノオロチ(荒魂と和魂)
前回の話
「新古事記⑥」ヤマタノオロチ(荒魂と和魂)
スサノオは追放されて
出雲国の川上に行きました
そこで、箸が川を流れてきたので
川上に誰か住んでいると
思って行ってみると
そこには、
年老いた夫婦が、
1人の少女の前で泣いていました
スサノオは尋ねました
「あなたたちは何者か?
なぜ泣いているのか」
老人は答え
「私は国つ神で、
アシナヅチと申します」
「実は、私の娘は8人いましたが
ヤマタノオロチという大蛇が毎年やってきて
1人ずつ食べてしまい、
最後の1人クシナダヒメが
今まさに食べられようとしていて泣いているのです」
スサノオは、
自らの心の中に不思議な動きを感じました
今まで感じたことのない温かなものでした
「助けたい・・・」
スサノオはアシナヅチに、
「この娘を私の妻にください」と言いました
アシナヅチは驚き
「恐れ多くも・・どなた様ですか?」と聞くと
「私は、アマテラス神の弟で、
いま天から来たところです」と
そして老夫婦とクシナダヒメが
「はい」と言うと
スサノオはクシナダヒメを櫛に変えて、
自分の髪に挿しました
そして、老夫婦に強い酒を造らせて
8つの垣根を作って、そこに8つの酒槽を用意して
ヤマタノオロチの到着を待ちました
しばらくすると、ヤマタノオロチは現れて
酒槽に頭を突っ込んで酒を飲み
酔ってその場に倒れて
寝てしまったのです
そこで、スサノオは持っていた十拳剣で
ヤマタノオロチを切り刻んでしまいました
そして最後に真ん中の尾を斬ろうとした時
固いものに当たったので、見てみると剣でした
この出てきた剣を、
スサノオは、アマテラス神に献上したのです
これが3種の神器「草薙の剣」です
スサノオは、
「この地に来たら、私の心は清々しくなった」
と言って住処に決め、宮殿を作りました
スサノオは、
アシナヅチを呼んでこう言いました
「あなたが、この宮の長になってください」と
そして、スサノオは歌を詠みました
八雲立つ 出雲八重垣 妻ごみに
八重垣つくる その八重垣を
(意味)
幾重もの雲がある
その湧き出る雲は八重垣のようだ
私たち夫婦の住処として
雲が八重の垣を作ってくれているのだ
あの八重にめぐらせる垣よ
そして宮殿でクシナダヒメと
幸せに暮らしました
スサノオは人が変わったのでしょうか?
私たちは、
天からの良心というものを与えられています
誰かを傷つけることで
良心が痛み、
人に良い事をしたいと思うようになるのです
これが「あかき心・誠の心」なのです
この世界に悪人はいません
愛のように見えない時があるだけです
スサノオは勇敢で行動力があり
強さも持っていたので
最初は、他を困らせる使い方をしていましたが
誠の心で行動した時、
それは愛の行動になったのです
すべての人が誠の心を持っています
それを思い出した時、
神であることを思い出し、
神として生き始めるのです
私たちは大切な人のために生きたいと
愛から行動する事ができます
アマテラス神が自分が何者か思い出し、
天の岩戸が開き光を取り戻したように
スサノオは神としての姿を取り戻しました
すべての人の心に
「あかき心」「誠の心」があり
本質は愛なのです
イラスト:potoreさん
☆新古事記のコンセプト映像☆
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