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「自由になる」とは、どんなことなんだろう
なるほど、こんなタッチの作品あるんだ。
悩みを抱えた女性たちが、それぞれのしがらみを振り切って「今日が私の独立記念日だ!」と決意する短編の連続小説。
『インディペンデンス・デイ』
各章の主人公は異なるものの、前章に登場してきた脇役を次章ではフォーカスして主人公に仕立て上げてしまう。
順風満帆そうに見えて、実は陰で苦しんでいたり、大きな悩みを抱えているんだ。そんな現実にを呑み込まれながら、読み進めるにつれ爽やかさを感じる自分に気づく。あっという間に感情移入してしまうんですよね。
それぞれの短編が短いので、瞬く間に展開してしまう。本章を読みながら登場してくる人物の観察を始めてしまう自分が楽しいのです。
短いながら凝縮された内容にも驚かされますが、多種多様な人間像のタッチは原田マハさん固有の味なんでしょう。
登場してくる彼女たちの独立の決め方は様々なんですが、他者との関係性を慮り、同時に自分を諭すことの大切さも温かく描かれています。
皆んな人前では涼しい顔をして頑張っていますが、影では涙を流しながら耐えているんだ。大変なのは自分だけではない、なんて自分と重ねてしまう瞬間も幾度もありました。
「自由になる」とはどういうことなのか。
ややこしいことに悩みながら決断すること。そんな彼女たちが思案する印象が強く残った作品です。
是非!!
最後まで読み進めて頂きありがとうございました。
読書の秋、冬になっても読書の冬って言いますから。🍁
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