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書かないと決めていた、上沢直之投手のこと


 今日、北海道日本ハムファイターズの新庄剛志監督が、福岡ソフトバンクホークスに入団(移籍)した上沢直之投手について、初めてインタビューで言及した。

「2年間、彼と一緒にやって。ああいう決断を彼がして。ちょっと育て方が違ったのかな。ああいう決断されたのはすごく悲しいし、一緒にやりたかったし。もう1年、こっちでお世話になったファンのためにとんでもない活躍をして、さあどうぞ、どこにでも行って下さいというのを期待したんですが」

「もう終わったことですから。いないものはいないので。彼が投げる試合ではとにかく負けない。ファンのために負けない野球をしていきたいですね。間違いなく」

「でも彼なりにいろいろ迷っての決断。とにかくウチは負けない、打ち崩す。そういう気持ちを持ち続けて、ファンのために戦っていきたいと思います」

「でも全然、ウチに投げてこなかったりして(笑)。伊藤くんと投げ合いしても面白いんじゃないですか」

上記リンクのデイリースポーツのインタビューより一部抜粋引用



 先日の伊藤大海投手のインタビューを見て、気持ちの整理はついていたつもりだった。
 でも、今日の新庄監督のインタビューで、自分の気持ちに気がついた。


 私、悲しかったんだ。


 話題にするのも嫌だったのは、悔しかったんでも腹が立ったんでもない。
 ただ、悲しかったんだ。


 上沢直之投手は2011年のドラフトでファイターズに入団したけれど、なかなか一軍に上がってこなかった。ルーキーイヤー翌年の2013年にはフレッシュオールスターで活躍したのに、それでも一軍登板無し。もちろん、話題になっていた。一軍に上がる前から、ファイターズ応援番組でも取り上げられていた。ずっと気になっていた。
 そして、やっと一軍へ。
 あれは初勝利だったろうか。ヒーローインタビューでの「噂の上沢です」の一言で爆笑をかっさらって。あれで、私もファンになった。
 でも、その後も怪我に泣かされた。復帰まで長かった。復帰登板で無失点だった時は、嬉しくて泣いた。
 ポスティングでメジャーに行くと聞いた時は、正直、難しいんじゃないだろうかと思った。
 でも、ファイターズには田中賢介さんという先駆者がいた。
 賢介さんは海外FA権を行使してアメリカに渡ったけれど、今のダルさんや大谷くんのようにメジャーで大きな話題になるような成績をおさめることは出来なかった。でも、夢の舞台で本人が納得するまで挑戦する姿を見せてくれた。
 そして、またファイターズに戻ってきてくれた。
 上沢投手のポスティングの話を聞いた時、私は田中賢介さんのFAの時のことを思い出していた。そして、賢介さんがファイターズに戻ってきてくれてからのことを。


 でも、賢介さんは賢介さん。上沢投手は、上沢投手だ。


 今回は、新庄監督が言うように、「すごく悲しい」結果になった。


 そうだよ。
 悲しいんだよ。
 ただただ、めちゃくちゃ悲しいんだよ。


 でも、監督が言うように、「もう終わったこと」なんだ。


 「悲しかった」という自分の気持ちをきちんと受け入れて、その上で、今の、これからのファイターズを応援しようと思う。


 大好きな選手達がいる。
 大好きな球場がある。
 選手やスタッフだけでなくファンも含めて、このチームを引っ張ってくれる監督がいる。


 私は今年も、ファイターズを全力で応援する。




P.S.
福岡ソフトバンクホークスのファンの方々へ

 いろいろ報じられてイメージが悪くなっていますが、上沢投手、めちゃくちゃ選手達からも慕われててファンサービスも良い選手です。

 勝利投手の権利を持って降板した後に逆転されて勝ち星消されても、ミスして敗戦後のベンチでうずくまってる選手のところに行って慰めてあげる、そんな投手です。

 これからは、ファイターズファンとしては戦う相手になるので応援は出来ないけれど、ホークスファンの方々には温かく迎えていたたけたらと思います。


 お互い、今シーズンも好きなチームを応援して、野球を楽しみましょう。


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