宮城のホヤと地魚で至福の晩酌を
先のnoteで、石巻の「あいのや」さんで岩手・宮古産の姫たら干しを買ってきたことを書いた。
この「あいのや」さん、地元産の海産物の品揃えがスーパーマーケットのレベルを超えていて、個人的にはウルトラスーパーマーケットと呼びたくなるお店である。
今回は、姫たらに加えて石巻漁港水揚げの鮮魚の詰め合わせと石巻・雄勝産の生ホヤを買ってきた。
ちなみに上の写真、魚の入っているトレーが小さいわけではない。普通の30センチ超の大きさのトレーに、高級魚のホウボウなども含めてぎゅうぎゅう詰めに5匹入ってこのお値段である。
嬉しすぎて笑うしかない。
そして、今シーズン初の雄勝のホヤ。
昨年夏の猛暑の影響で、今年の養殖ホヤは不良だという。このホヤも例年の雄勝産ホヤと比べるとかなり小ぶりである。
とはいえ重さはしっかりあり、海のパイナップルという愛称そのままのゴツゴツとした外観もつやつや光って新鮮そのもので、見るからに美味しそう。
ホヤを捌くのは夫にお願いし、私は魚の処理を担当する。
お馴染みのホウボウ、カナガシラ、カマスはすぐに分かったのだが、残る2匹は名前が分からず。お店の人に聞けば良かったと若干後悔しつつ捌き始める。
ホウボウは、唐揚げ用に三枚におろす。
イシモチにしては目が大きい魚は、ワタやウロコの感じから多分イシモチだろうと判断。塩焼き用にワタとウロコを取ってからよく洗って水気をふき取り、塩を振って冷蔵庫で休ませる。
残り3匹は干物にして保存。カナガシラとカマスは開き、もう1匹のタイの仲間と思われる魚は2枚おろしに。それぞれ水道水で丁寧に洗いキッチンペーパーで水気を切ってから、水2カップに塩大さじ2杯強を溶かした塩水に漬ける。1時間以上しっかり塩水に着けてから水気を切り、平らな状態にしてラップをせずに冷蔵庫にひと晩置けば、干物の出来上がり。
しっかり天日干しした干物や燻製などと違って食べる時には必ず加熱調理が必要ではあるが、生のままで冷凍するよりも味が良い上に、こうしておくと水分が抜けることで身も締まって焼く時も扱いやすいのが嬉しい。
これで、しばらくは残業で帰宅が遅くなっても干物を焼くだけでお魚晩酌を楽しめる。
私が魚の下ごしらえと調理を終えると、夫がホヤを捌いてくれた。
宮城に来てから以前よりも魚を捌くのには慣れてきたが、ホヤを捌くのは圧倒的に夫のほうが上手である。
聞けば義実家でもホヤを捌くのは義母ではなく義父が担当だったとか。
夫婦の共同作業で準備完了。
雄勝のホヤは、小ぶりながら肉厚。久しぶりの新鮮なホヤの美味しさに夫婦で歓喜。
魚も美味しく嬉しい夜。
やっぱり日本酒だよねと取り出したのは、宮城のお酒。
この日も、地元の海の幸と日本酒で、幸せな晩酌のひとときを過ごした。
ちなみに、この日の野菜は頂き物のキュウリと大葉に一束98円の小松菜のお浸し。
日本酒を除けば、食材費は全部合わせても500円以下だろう。
地元の新鮮で美味しい食材を、手頃な価格で味わえるのはありがたい。
しみじみと、そう思う。
宮城は、魚も、ホヤも、酒も、美味い。
これからも、感謝して美味しく食べようと思う。