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福島•川内村のイワナと浪江町の玉ねぎスープのペペロンチーノ

 日曜の朝は、ペペロンチーノにした。
 我が家では、買い置きしてある乾麺を定期的に消費し買い足すことで、自然災害など万が一の時の賞味期限切れを防ぐ、いわゆる「ローリングストック」を心がけている。平日はお弁当持参で三食お米のごはんだが(そう考えるとお米こそが最高のローリングストック食材とも言えるのだが)、お弁当のいらない休日の朝食はスパゲティや白石温麺にすることが多い。
 ここ数年、私がスパゲティを作る時に参考にしているのは、料理研究家のリュウジさんのペペロンチーノである。


 詳しくは上のリンク先をご確認いただきたいのだが、簡単な上に美味しく仕上がるのですっかり我が家の定番メニューになっている。noteでも、リュウジさんのレシピを参考にされている投稿を多く目にするが、中でもこのペペロンチーノは人気レシピのようだ。
 フライパンひとつで作ることが出来るので洗い物が少なく助かるのは言うまでも無いが、災害時への備えとしてもありがたいレシピである。カセットコンロひとつとフライパンだけで作ることが出来る上、たっぷりの水で麺を茹でてから炒めるレシピよりも少ない水で良い。しかも、茹でた後の水を捨てることも無いのがありがたい。

 いつものようにペペロンチーノを作ろうとした時、台所で目に入ったのが、つい先日の福島浜通りプチ旅行で買ってきた、川内村のイワナのアヒージョと、浪江町のブランド玉ねぎ「浜の輝(かがやき)」のオニオンスープ。


 イワナのアヒージョを買ってくるのは今回が三度目。前回は、このペペロンチーノにトッピングしたところとても美味しかった。

 ならば、今回はトッピングではなくオイルごと一緒に和えたらどうだろう?
 せっかくならコンソメの代わりに玉ねぎスープを使って、福島浜通りペペロンチーノにしてみようか?


【川内村産イワナと浪江町産オニオンスープのペペロンチーノ】

材料(2人分)
 スパゲティ(乾麺) 200グラム
 川内村のいわなのアヒージョ 一箱(半身分一切れ入)
 浪江町の「浜の輝」玉ねぎスープ 2袋(65グラム×2)
 唐辛子 2本(今回は福島•国見産を使用)
 ニンニク 大きめのもの一片(今回は青森県産を使用)
 オリーブオイル 大さじ2
 水 600cc

 ニンニクは薄切り、唐辛子はヘタを切り落としてタネを取り除いてからみじん切りにする。辛いのが得意な方はタネごとでも良いだろう。
 切り終えたら深めのフライパンにオリーブオイルとニンニクを入れて、火にかける。火力は弱めの中火。

 ニンニクが色づいて香りが立ってきたら、唐辛子を加える。

 そして、すぐに水を加えてから火をやや強め、沸騰させる。

 沸騰したら、スパゲティを加える。この時、乾麺の茹で時間の1分前にタイマーをセットしておくと良い。
 フライパンからはみ出したパスタを折れないよう丁寧に馴染ませながら菜箸で混ぜ、全体がフライパンの中に収まったところで玉ねぎスープの粉末を加える。

 スパゲティが茹で上がる1分前になったら、イワナのアヒージョをオイルごと加える。イワナの身が粉々になってしまわないように気をつけながら菜箸で全体をぐるりと馴染ませ、1〜2分ほど加熱すれば、出来上がり。

福島•川内村のいわなと浪江町の浜の輝タマネギスープのペペロンチーノ


 「美味いっ!」
 夫、大絶賛。
 「美味しいだろうと思ったけど、ホントに美味しいね!」
 作った私も笑ってしまうくらい美味しい。イワナのアヒージョそのものが美味しいのだから美味しくなるのは分かっていたのだが、それにしても美味しい。ふっくら柔らか、なのにしっかり食べ応えのあるイワナは優しくクセのない味わい。そこに玉ねぎスープのほんのりとした甘さと塩味が相性抜群。
 朝から贅沢な美味しさを堪能した。


 川内村のイワナのアヒージョは、原材料のイワナも椎茸も川内村産なのだが、パッケージを見ると製造しているのは石巻の山徳平塚水産さんだった。

 山徳平塚水産さんも、東日本大震災の津波で大きな被害を受けた会社である。
 けれど、そこから復興し、石巻のおでんやお魚惣菜シリーズをはじめとする品々は、東北土産のレベルを超えて贈答品の定番ともなりつつある人気商品となっている。

 震災を乗り越えてきた石巻の企業が、福島の川内村とタッグを組んでこんな美味しい商品を生み出していると知って、嬉しくなった。
 尊敬と、誇らしい気持ちとが同時に湧いてきた。


 川内村のイワナのアヒージョ、たくさんの人に味わって欲しいと思う。

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