閖上のしらす丼!
久しぶりの何も予定のない日曜日。
昨夜の時点では、早起きして福島方面にでもドライブにと夫と話していたのだが、起きたのは午前9時を回っていた。この年齢でこれだけグッスリ眠れるのは喜ぶべきなのだろうが、単に疲れが溜まっていただけという気がしないでもない。
すでに日帰りで遠出するには難しい時間である。夫と相談の上、今日は買い出しを兼ねて宮城の県南方面に出かけることにした。
まずは、山元町の「やまもと夢いちごの郷」へ向かう。
フードコートも併設された農水産物直売所。以前から気になっていた場所でもあった。
着いたのは、ちょうどお昼過ぎ。店内は、地元産の新鮮な野菜や果物を買い求める人達で賑わっていた。
食品はもちろんのこと、地元で作られた工芸品やキャラクターグッズもたくさん並べられた店内は、見ているだけでも楽しい。
今回は、地元産の柚子や聖護院大根、ネギや葉物野菜などの野菜をたくさん購入してきた。
当初の予定では、ここで今が旬の名物・はらこ飯を食べるつもりだったのだが、あいにくフードコートは満席。
これはまたの機会にしようということで、予定を変更して向かったのは、名取市閖上の「かわまちてらす閖上」。
山元町から仙台方面に戻りながら立ち寄るにはちょうど良い位置にある人気スポット。
マスメディアに取り上げられることも多い場所で、いつも大賑わい。これまでに何度も訪れて買い物はしていたのだが、ここの飲食店に入ったことは無かった。
お昼時を過ぎた時間なら飲食店にも入りやすいのではと予想して向かったところ、予想通り。到着したのが午後2時頃だったおかげで飲食店は混雑のピークを過ぎており、並ばずにお店に入ることが出来た。
美味しそうなお店ばかりで迷いに迷った末、今日選んだのは閖上名物のしらすをたっぷりといただけるお店「閖上海鮮丼 せんしん」さん。
贅沢しらす丼の松、竹、はすでに完売だったので、通常の釜揚げしらす丼と迷った末に「贅沢しらす丼 梅」をチョイス。
お会計は事前に食券購入。ごはんの量も券売機で無料で指定できるのがありがたい。今回はごはん少なめで。
店内は4人がけのテーブル席が2つとL字型のカウンター席のみのこじんまりとした造りながら、ちょっと高級感があるお寿司屋さん的な落ち着いた雰囲気。カウンター席にご案内いただいたのだが、箸置きとレンゲが素敵で食べる前からテンションが上がる。
カウンター内の店員さんに食券を渡すと、しばらくして「お通しです」と出されたのがしらすの佃煮と生姜(ガリ)の昆布漬。
え?お通しまであるの?このお値段で?
しかもめっちゃ美味しい。
車でなかったら絶対お酒を呑みたくなるお味。
さらにしばらくすると、お出汁の入ったポットが目の前に置かれた。しらす丼の〆にお茶漬けをどうぞ、とのこと。
そして、
「お待たせしました!贅沢しらす丼の梅です」
見た目も華やかなしらす丼は、しらすの上にお刺身と刻みネギ、そしてキュウリと白胡麻が良いアクセント。
カウンターの前に書かれていたおすすめの食べ方に従って、まずは出汁醤油にわさびを溶いてさっと回しかけ、トッピングと卵黄をしらすたっぷりのごはんと混ぜ合わせて口に運ぶ。
お口の中が天国。
しらすの旨味と新鮮なお刺身やネギトロの美味しさを、とろりとした卵黄が包み込む。しかもごはんそのものがとにかく美味しい。ネギの風味とシャキシャキカリカリのキュウリの食感も良いアクセントになって、口の中が楽しい。めちゃくちゃ美味しい。
さらに、添えられた焼き海苔で包んで口に運べばこれまたひと味違った海鮮巻きのような美味しさ。海苔がまた風味豊かな上にパリッとした食感が嬉しい。
7分目ほど食べたところで、お出汁をかけてお茶漬けに。
この出汁がまた美味しかった。注いだ時点で思わず笑顔になってしまうような良い香り。口当たりの良い薄いレンゲでいただけば、先ほどまでの濃厚な海の幸の美味しさがほんのりとしたお出汁の優しい旨味に包まれて口の中にサラリと広がり、さっきまでの衝撃の美味しさが、ホッとする美味しさに変わる。
夫は迷いに迷った末に、白身魚の漬けがしらす丼の上にたっぷりのせられた「釜揚げ白身の漬け丼」をチョイス。
この日の白身魚はヒラメ。
こちらも絶品だったとのこと。
美味しい上にお店の雰囲気も店員さんも感じが良くて、幸せなひとときを過ごさせていただいた。再訪したいと思う素敵な場所がまた増えたのが嬉しい。
予定外ではあったが、結果的に美味しいもの尽くしの1日になった。
山元町の「やまもと夢いちごの郷」も、名取市閖上の「かわまちてらす閖上」も、また行きたいと思う。
オススメです。