米津祐介「やさしいクレパス画」に癒やされる
癒やしマスターへの模索は続く。
絵を描いて癒やされたいと考えたまではいいけれど「もうちょっと上手く描きたいな」と思った途端、癒やしの効果が薄れた……という話を前回した。
それでもこりずに、何とか楽しく絵を描けないかなと考え続け、そうして
出会ったのがこの書籍。
米津祐介さんの「やさしいクレパス画」だ。
クレパスならではの自由でのびのびとした線。
「これなら何も考えずに手を動かせるかも」
そう思った。
実際、米津さんは書籍の中で次のように書いている。
「描いて楽しいことが最大のポイント」
もうこのひと言に、私の求めていたものがすべて集約されているといっても過言ではない。
で。
さっそく描いてみた。
光の向きなんて関係ない。
パースも関係ない。
素材の質感も関係ない。
これ以上ないってくらいのシンプルなマグカップなのに、そこはかとなく漂って来る安心感。安らぎ。
いや、私の描いた絵だからな。
ただのヘタな絵になっちゃってるかもだけど。
米津さんのお手本には、正確に描くことだけが本質ではないと言わんばかりの「何か」がある。
その「何か」に少しでも近づきたいと思えるから、お手本の絵に愛着がわく。
一生懸命に真似て、鉛筆で下絵を描いて、その上をクレパスで塗る。ぐりぐりと力いっぱい塗る。塗る作業がこれまた気持ちがいい。
大胆に力強くグリグリ。
好きな色でグリグリ。
画用紙の白い部分がなくなるように、何度も何度もグリグリ。
ふぅ~、これぞ、癒やし!
本の中にはお手本がたっぷりのっているので、片っ端から描いてみようと思っている。
後半になるにつれ、モチーフもちょっとだけ複雑になって行くから、いつまでも「癒やし♪」なんて言ってられないかもしれないけれど、それでも私が手にしているのはクレパスだから。細かい描写が苦手なクレパスだから。そんなに神経質にはならないで済むと思う。
あんなことや、こんなことや、そんなことで、色々と心がざわつく世の中だからこそ、冬の夜にひとり、クレパス握って画用紙に向き合うのも悪くない。
よろしければ皆さんも。
※案件ではありません。