![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/151743684/rectangle_large_type_2_9b29d9754618e46615ad674b14c9a211.jpeg?width=1200)
先達との半日間を1400字で
金曜日は午前中に、それこそ矢継ぎ早にいくつかの中小クラスの懸案に対処し、指示し、幾ばくかの修正を加え、まずは、だいぶ前に退職した、かつての職場の大先輩と食事を共にしました。
この昼食会は、何となく、こちらからコンタクトを取り実現したもので、この人と職場が一緒だった期間は数年間でしたが、多少強引な雰囲気を醸しながらも、絶妙な頃合いで次々と打ち手を講じ、それで上空を迷走していた懸案を無事に着地させる手捌きは、見事だと、当時の私は魔術のようなそのやり方に、感心していたものでした。
会社を途中退職し、経験を乞われてある会社の副社長に就任し、社長の退任前に別会社に移ると、そこでも副社長に就任、2つの会社で11年、副社長としてトップを支えてきたことになります。
まだまだ元気で、いつまでも行けそうな感じを受けましたが、本人としては、70を前にすると無理がきかなくなってくる、とのことで、後進に道を譲りたいそうです。
金銭的には困っておらず、この数年は、生活のために仕事をしているというより、人生の張りを保つために、続けているといった風情であり、そろそろ、年齢的に、知己や親族きょうだいとの別れを意識せざるを得ないので、昔からつながる人との出会いを大切して、時間的にも自由になりたいとのことでした。
その後、母のところに、いくつか頼まれたものを買って、訪れました。
とかくこの頃は、やったことを覚えていないことが多く、メモを頼りに思い出すように努めているようですが、メモからの記憶の再現も難しくなっているという印象を受けました。
日常生活は送れているからと、家族の目は甘くなりがちですが、程度はどうあれ、認知機能の低下は明らかなので、認知症という可能性も視野に入れて、まずは検査をして、その診断を待って、次の住まいを考えても良いのではという話をしました。
たぶん、話したこと自体も、母の中ではもやもやと消えてしまうようなので、弟と話をする必要がありそうです。
母のケア後は、夕方にカフェで、こちらも職場の大先輩とお茶をしました。この人は70代前半の専門職で、一度リタイアしたものの、ほどなくして職場の上長に頼まれて復帰し、なんだかんだいって、平日の5日間のうち月曜日以外は、だいたい出社しているみたいです。
リタイア後に趣味を5つはじめて、それを抱えながらの週4勤務なので、忙しい日々になっているようですが、昔からこうした感じであり、相変わらずあちこち飛び回っているんだな思いました。
この人も暇なしとはいえ、経済的には困っていないようで、むしろ仕事に、人生の張りを求めるのは、副社長と変わらないような気がしてきました。
人生の先達と会うことで、自分の現在の立ち位置を離れて、これからの人生を俯瞰し、次の一手を選択することができるわけですが、どんな未来が待っているかは誰にもわからない。
瞬間風速の好調ぶりをあてにして、特定の目にチップを全張りするのは危うく、結局、自分の好きなこと、やりたいことがあれば、その気持ちを第一に考えて選択する、これでいいのではないかと思います。
自分の場合は、超絶得意科目で一芸入試的に売り込むというより、総合力で勝負なので、何でもできる分、引き際も難しいですが、組織を意識しつつも、ソロでの活動もできるような、自分のスキルの棚卸しを、この土日で取り組んでみたいと思います。