口数少ない父から言われた一言、70歳を過ぎても仕事を続ける理由に胸が一杯。
僕の父は医師です。70歳ですがバリバリの現役。生涯現役で仕事をしたいと常々言っている父を尊敬しています。昨日まで実家に帰っていたのですが、普段あまり多くを語らない父と、本音で語り合うことができました。
語り合う中で、なぜ仕事をずっと続けるのか?父からの本音を聞けました。その答えは、僕にとって心揺さぶられることだったのです。
物言わぬ父が考えていたこと。
「今日は職場でこんなことがあって…」仕事から帰ってきて夕食を食べる時、こんな会話がでてきてもいいのですが、僕の父は仕事のことに関してほとんど何も話しません。
今回帰省して、父の顔を見た時、なんだか険しい顔をしていたので心配でしたが、ムリに聞くわけにもいかず、僕にできるのはヒーリングだと思い施術させてもらいました。
ヒーリングは効果を感じているようで、素直に受けてくれます。施術が終わると表情は明るくなったように感じますが、やはり気になったので、帰る前夜、僕の近況も伝えつつ父と話そうと思いました。
今回僕は愛犬を実家に1ヶ月ほど預かってもらったのですが、仕事が忙しくなるから預かってほしいとだけ伝えていました。理由を深く聞いてこない父なので「いいよ。」とだけ返事が帰ってきました。
父は動物好きで、預けた愛犬も父に懐き、一緒に布団で寝ていたそうです。うちのリンを可愛がってくれてありがとう。
深く聞いてこないからといって、ちゃんと説明しないのも変だと思い、この1ヶ月していたことについて話しました。
世界がこんな風に変わって、今までの仕事(セラピスト)だけではこれから不安。だから、収入の柱を複数持つためにどんな方法があるか?お金のこと、投資のこと、暗号通貨、資産運用のこと、安定して生活をするために勉強していたことを話しました。
もしかしたら、「失敗したら大変なことになるからやめろ!」なんて言われるかもしれないとも思いましたが、返ってきたのは以外な言葉でした。
お金のことも真剣に考えていて、安心した。
父から返ってきた言葉です。父は精神科医なので、患者さんから、仕事がなくなるかもしれない不安、老後のお金の不安、コロナで先が見えない不安、いろいろな理由から鬱になる方をたくさん見てきているそうです。
そんな中で、「不安にやられずに先を見据えて勉強できるのはすごいことだよ、何があっても前向いて生きていかなきゃいけないから。今は誰もが真剣に考えなきゃいけない。」と言われました。
さすがお医者。父は何も言わないけど、僕のことを見ていないわけではないんです。表情や雰囲気、精神科医という職業柄けっこう見ています。
皮肉な話ですが、僕は過去に鬱病で薬をやめられなくなり苦しんだ時期があります。たくさんの量を数年に渡って服用し続けると、やめられなくなるという現実を父は見てきているので、薬を全部やめたことに1番驚いていたのは父でした。
ですから、僕が少しずつ元気になって、自分を取り戻す姿が何より嬉しかったそうです。
話を戻しますが、父に前から聞いてみたかったことがあります。それは、定年を過ぎてもなぜ仕事を続けたいと思うのか?です。
定年を過ぎてもなぜ仕事を続けるのか?
定年になれば年金も入るので、安定した生活は続けられます。でも、そうしないのには理由があるはずです。思い切って聞いてみたところ、父が仕事を続ける理由は2つありました。
父は、医師一筋45年。「この仕事は父さんにとっての天職で、一生やりたいと思っている。普通の仕事だったら定年があるけど、医者はないから続けられるうちは続けたい。」
それから、お金。世界がこんな風に変わって、どこで働いていたとしても、絶対に大丈夫という保証がなくなった。幸い医者という職業は、失業する可能性は低い。だから、もし子供達がお金で困った時は助けられるようにしておきたい。
だから、もしお金に困るようなことがあったら、遠慮なく言ってきなさい。そう言われました。こんなことまで考えてくれていることに、胸が一杯になりました。僕には勿体ない父です。
やりがいとお金。これが父が仕事をし続ける理由でした。お金だけで仕事を続けているのではないと聞けて、内心ホッとしました。それはキツいことだから。
だから、お金のことやこれからのことを真剣に考えていることが聞けて嬉しかったそうです。
僕がお金を持ちたい理由の一つに、父や母に安心して暮らして欲しいという想いがあります。さんざん迷惑をかけて、苦労もかけてきたので、せめてもの恩返しをしたい。
父の話の中で、考え方の違う上司がいて、人間関係が大変だという話も聞きました。仕事自体のやりがいと、人間関係は別です。
父には、ストレスなくやりたいことをやり続けて欲しい。もちろんまだ父には言えませんが、お金とマーケティング力があれば、その環境は手に入れられます。
僕は医師は目指しませんでしたが、そのかわり経営やビジネスのことを勉強してきています。いつか力を合わせたらすごいことができるかもしれない。
お金を稼ぐ理由がまた一つ増えました。
父が最後に、
「うまくいったら、温泉にでも連れて行ってくれ。」
そう言っていました。
もっともっと勉強して、今年中には連れていきます。
今回実家に帰ってみて、こんな話をする時間を持つことができて、ほんとによかった。