西アフリカで見た大地の神様の話
これも短い話です。(って前置きが長くなっちゃった!))
私は20代の頃バックパッカーをやっておりまして、仕事をしながらで国内旅行も多かったのですが海外にも一人気楽に出かけておりました。旅は移動が目的だったので行先や見たいものというよりも車窓やその国の観光地ではない土地の一般市民・庶民の生活を覗き見るといったことを楽しみに旅行しておりました。
そのかみさまにあったのはセネガルという国で、首都のダカールがダカールラリーで有名です。西アフリカの玄関口でもありました。本当は、サハラ砂漠が見たかったのですが当時自分が調べていく中で、サハラ砂漠に行くために訪れる必要のある国や地域の治安が不安だったので、大きな街が首都のセネガルからアフリカインすることがより安全な気がしたのです。
実際は神秘体験以外にいろんな目に遭ったのですがそれはまた機会が、興味のある人がいたりなど・・・ありましたらその時にでも。
私はダカールインして、記憶によると街の中心にあった「インディペンデンス広場」(だったかな)という広場のすぐそばのホテルに滞在しました。そのあとティエスに一泊し、カオラックという街に一泊し、今地図を見ながら思い出しているのですがそのほかサンルイ(これは大西洋に面した町で旅の終盤に泊まっていた)は名前を憶えていますがあとは忘れてしまいました。3週間くらい滞在しました。もう、20年前の思い出です。とにかく「バオバブの樹が見たくて行った旅」でした。マダガスカルみたいなバオバブじゃなくって、アフリカ大陸内部に生えているやつです。
ティエスから、さらに内陸のほうへ向かっていると地平線の果てまで砂で、道路はわだち、遠くに木が生えており、そんな景色が延々と続きます。そして、ところどころに集落があるのです。
バオバブの大群が見える、あるところに差し掛かりました。私は興奮して、雇っていたタクシーに停まって降ろしてくれと頼みました。写真を撮りたいんだ。と。そのころ私はカメラにはまっていて、3台持って旅していました。形から入るタイプだったので、使いこなせないくせに買ったフルマニュアルのニコンF10とか・・・まあそれはいいとして。夢中で写真を撮っていると、タクシーがいませんでした。砂漠の真ん中(?)であんなにひやりとするもんだ・・・と今も思い出します。持っている水の量や、日陰がないこと等焦り、ただただ360度みわたすかぎりの地平線・・・土と砂とほんのり色の違うなが~~~~~~~い・・道路・・・を見て、途方にくれました。
「停まって。降ろして。写真を撮りたい。待っててくれ」どこから通じてなかったのか。。フランス語もウォロフ語も練習したのに 英語も!
とりあえず動かないで待とうと思いました。地図で見てもそこは主要な道路(のはず)そのうちバスとか車が通るはずと思い、一番近くの樹まで歩きました。結構歩きましたがそれが何分くらいだったかは忘れました。その樹もバオバブでしたが、水気はまったくなくカリカリで、葉っぱもなく、景色は薄い薄い茶色?クリーム色?白?とにかく単色に思えました。大地も樹もそらもなんだか明るい灰色のような白のような明るい砂の色。
昼間で日も高く、樹は葉をつけていないので木陰がほとんどなく、車どころか動物や人っこひとりいません。いきものの気配が一切なくて、音もなく、なんだか不思議な空間でした。ものすごく待った気がしましたが実際は3じかんくらいだったと記憶しています。お客さんが乗っていないタクシーが通りかかり、私を拾ってくれました。そのタクシーに乗っている間にどんどん頭が痛くなってきました。仕舞には、頭が割れそうなくらいのひどい頭痛に目をあけることもできなくなりとにかく痛くて苦しくて、「一番近くの町のホテルに行ってほしいとにかく最初に見えるところでいい・・・」と必死でした。
砂漠の中にポツンと建物があって、その建物は大きな四角い建物で、(7~8階建てくらいはあって新しく見えたしきれいだった)観光バスが来ていました。白人の観光客らしき人でそのバスは埋まっており、私のタクシーの運転手はそのホテルが高級観光ホテルだといいました。私は「あまり高いホテルには泊まれない、お金が少ないんだ、それととても体調が悪い、」ということを必死に訴えました。するとそのホテルの人とタクシーの運転手がなにか話をしていて、私はホテルの人に、目の前の大きくて立派な建物ではなくその横の平屋の建物(古いコンクリの長方形の建物だった。)に案内してもらった。その長方形の建物の中は砂嵐しかうつらないブラウン管のTVとセミダブルくらいのサイズの低めのベッド、トイレ、洗面などがある簡易的な部屋で、広さは多分今思い出すイメージでは10畳くらいかな、、西洋人や大柄な男性では狭いのではないかと思った。TVや簡易机はどことなく砂っぽかったし、床も砂が乗っていた。汚い感じはしなかったというか、アジア多めのバックパッカーだったのでそういう意味では特に気にならなかった。じめじめしていなく、乾燥しているので不衛生な気がしなかったのかもしれない。
とにかく眠りたかったので私はそこで倒れこむように横になった。ほんとはぶっ倒れたくらいの感じだった。。
頭が痛くて、頭が痛くて意識が遠のき、いつの間にか真っ白なところにいた。
すると頭痛はなくなっていて、周りを見渡すと360度真っ白なところで、地平線とか大地と空の境目もなくてとにかく明るいところだった。そしてとても心地よい。ここはどこだろうと思ったのと同時にその真っ白は明るい土色の大地に代わり、地平線が見えて、そこから太陽が昇ってきた。そして、その太陽をつつみこむように私の視界一面を埋めるくらい大きな、鳥の頭に女性の体で、広げた腕は白い翼・・・という光のものがこちらを見下ろしていた。鳥は軍鶏だとか、にわとりのような頭、顔をしていて色は白一色で、頭の頭頂部がすこしだけ赤色、それが鶏のとさかのように見えた(じっさいはちょっと違う)
そして体は白人か黄色人の色が白い人のような肌の色で、ふくよかというか、古い西洋画に描かれているような、胸が豊かで腰回りと太ももにふっくらと肉のついた、洋ナシ体系の美しい形をしており、両腕を広げていたがその腕は鳥の翼で、色は白一色だった。それは、強い光を発していた。(でも不思議とまぶしくはない)
アフリカの・・・大地のかみさまだ
黎明の 大地の 太陽の 神様だ
そう思った。
次に気が付くと私はベッドに倒れており、(まあ倒れたんだけど)最初に倒れこんでからどのくらい時間が経ったのか翌日の日が高い時間になっていた。24時間寝ていたのか?不思議な体験だった。頭痛は治っていた。
落ち着いたのでその部屋を観察すると奥に扉があり、半分開いていたので覗いてみるとそこは3畳くらいの部屋?になっていて、掃除道具などいろいろ入っていて、察するにここは従業員が泊まる部屋のようだった。
夕べ(今?)みた光の崇高なものは土地の神様なのかもしれないけど、私が感じたのはもっと大きな、大地とか光とか、人類の始まりとか叡智とか宇宙とか、そういうもののなにかのように思えた。音やなにかメッセージなども超越して光に包まれた。とにかく、不思議な体験だった。
ついでに。
私はインドでは特に神様にあったりとか 神秘的な体験はしませんでした。かみさまたくさんいすぎていちいち認識しなかったのかもね。でもなにか思い出したら旅先の話また書きます。