【蒸留日記vol.7】トドマツの葉っぱを蒸留する!
えーこんちゃこんちゃ!
毎日みかん消費ノルマを課して事あるごとにみかん食べまくってるエフゲニーマエダです!
やーーーっとアカエゾマツ蒸留終わりました!
トドマツより圧倒的に歩留まりが低いので、以前vol.3のトドマツが300mL集まったのに対し、アカエゾマツは30mLビン2本分にしかなりませんでした。
北海道に生える見た目似た同じ針葉樹なのに、すんごい差ですよね。
アカエゾマツのエッセンシャルオイルが10mL4000円で売られるのも頷けます。。。
ほんで!
今日は日中、近所の広大な空き地に生える3本トドマツの下枝を頂戴してきました。
葉っぱだけじゃ外来樹であるヨーロッパモミなのか北海道固有のトドマツなのか判別しにくいので樹皮を確認したところ、グレーで独特な班有りでツルツルのトドマツ(Abies sachalinensis)でした!
なので紛れもなく純粋なトドマツオイルが蒸留できます!
かなり昔から放置されてるトドマツらしく、自然なまま伸び盛って地面に下枝が着いちゃってる有様なんですよね。
林業目線で見ると、もう無節の良材にはならないだろうなぁ〜とか思いながらも、近いうち枯れ落ちるだろう下枝をありがたくいただきます(下図)
針葉樹には自然落枝(らくし)するものとしないもの(暴風林とかに向く)があるそう。
けど今の時点では私には類別することができませぬ。笑
●トドマツ(Abies sachalinensis)の小話。
さてここに色鮮やかなトドマツの枝葉がありますね。
実はトドマツ含むマツ科の針葉樹にはあるおもしろい特徴があります。
ぱっと見、先端の葉っぱが薄緑色で、何か整っているように思えませんか?
実は針葉樹にはこういった成長ルールがありまっす!(以下画像)
針葉樹はその年その年で決まった長さの枝を伸ばす規則性があるんです。
どんぐりをつけるナラ類など広葉樹は「土用芽」といって年内に2,3回枝を伸ばすので、この法則性が当てはまりません!
不思議ですよね!
なので針葉樹は枝先を前年あるいは当年枝として樹木の根元まで数えていくと、年輪のように成長年月を辿ることができるんです!
そしてそして、、、
この法則性を利用した温暖化の調査を大学時代に卒業研究でやってました!
平地での温暖化調査は暖気の滞留なんかで正確性がないので、高山のてっぺん付近に生えるハイマツ(Pinus pumila)というマツ科植物を使って調査やってました!
データに正確性を求めるため、①この規則正しく伸びる枝+②年輪+③いくらかの地域のハイマツといった具合で、成長度合いに温暖化は関わっているのか?を調べました!
はい、ほんの小話でした。笑
■真冬のトドマツ葉っぱを蒸留する
前回記事でアカエゾマツをスムージー化したら葉っぱの細胞もバラバラになってより精油がたくさん採れるんじゃね?とか思って検証したのですが、さほど抽出量に変化がありませんでした。。。
なのでトドマツも枝葉を細かく刻むこと諦めて、わりと大きいまま蒸留釜へ突っ込んじゃいます!
冬の葉っぱで水分量が少なく成分が凝集されてるはず。。。
なのでそれなりにオイルの量は採れるハズ!
■スッキリ透明なトドマツ精油!
一発ドン!でこの量のトドマツオイルが採れました!
確か100mLビンのはずなんですが、40mL近く採れてますね。
アカエゾマツは計3回ほど蒸留やったのですが、それで45mLくらいでした。
トドマツもといモミ属のオイル量、侮りがたし!
北海道のモミ属とトウヒ属という違いですが、差が歴然ですね。。。
ほかモミ属とトウヒ属で試してみたいと思います。今後。
しっかし朝日に透かしてみると、とことん透明なオイルですね。。。
アカエゾと違ってトマトっぽい酸っぱさが香りにあります。
この香り特徴が虫除け成分なのかな?
ざっとこんな差になりました!
こう見比べてみると、いかにアカエゾマツ精油が貴重かがわかりますよね。
生えてる本数もトドマツよりさらに少ないので。。。
さてさて、残った枝葉から察するにあと1回はトドマツ蒸留を回さないといけないみたいなので、今の蒸留が終わり次第、ちゃちゃっと次やっちゃいたいと思います!
ではでは!
純粋なトドマツから精油を採ってみる回でした!