【蒸留日記vol.65】セイヨウノコギリソウ蒸留をついに機械化!の試験蒸留回。
こんちゃこんちゃ青の魔術師エフゲニーマエダでっす。
今回はさっそくシーズンインとなった、北海道生まれの青いオイルことセイヨウノコギリソウを今回、、、なななんと機械化します!
というのも、昨年セイヨウノコギリソウを1日中ひたすら摘んでは繰り返し蒸留を行なっていると、手にしっかりダメージが行くんですよ。指の皮がむけてイタイイタイ。
なにも農業・蒸留はラクなもんじゃない。
というのも、茎がおもっくそ硬いんですよ。。。
なので2度も蒸留をやると、ノコギリソウを細かくする段階で指の皮がむけて血が滲んでくるんですよね。
1日に何度も蒸留を繰り返せない物理的な問題が立ちはだかりました。こりゃ参ったと。
■こやつで蒸留時間の短縮と省力化を図る!
ジャン!!!
手をいたわるために、こやつを導入します!しました!
ガーデンシュレッダーです!
セイヨウノコギリソウは長く硬い茎があるので、こいつを細切れにするのに時間と労力、、、肉体を削るハメになります。
毎回辛いのと人道的ではないので、素直に機械化できる部分はしっかり機械化していこう!という運びになったワケです。2020年代ですしね。。。
今までのノコギリソウ蒸留での課題点というのが茎を刻むことでの手へのダメージだけではなく、その材料刻み時間30〜40分ほどの間に素材から精油成分が揮発していってしまうというのも気がかりでした。
部屋がめっちゃハーブ臭くなるので、それだけ成分が逃げていってしまっている事。
その逃げている分も回収するべく、ガーデンシュレッダーを実験的に導入してみるワケです!
■蒸留素材の調達および準備!
おそらく1時間はかかってないと思うんですけど、小1時間ほどかけて大バケツがモッサモサになるくらいは摘んできました。
というか物量的に蒸留1回じゃ終わらない気がする量。。。
で、試しに何束かガーデンシュレッダーにかけたようす。
心配になるくらいめっちゃ細切れにされてます。
上に形が残っているのはいつも手作業で刻んでいる素材サイズ。
対して目に見えんほどの細かさでバラバラに。((機械オソロシヤ…
ものの5分ほどで1時間かけて集めてきた花束がこの25Lバケツに治ってしまいました。
そして素材重量が5キログラムを振り切ってエラー表示に。とりあえずバケツ込みで5100gとみておきます。
蒸留釜にそれらを収めると、すでに溢れそうなほどのミッチミチな物量になってしまいました。
これちゃんと水蒸気通るのかなぁ〜。。。
(計算すると素材重量は4180グラムでした!)
■いざ蒸留!アレレ…?
初めはオイル層の溜まりが早かったので、そりゃ材料5キロ近くも突っ込めばね〜〜〜と楽観視していたのですが、どうも色が薄い。
確かに収穫地ではいまだに開花直前の花もいて何本か摘みましたが、もっと開花が進んでから蒸留にかけないと色が出ないのか!?
・・・それとも素材多すぎた!?
と敗因をいろいろ勘ぐっていましたが、時間経過とともに色も濃くなっていくさまが観察できたので、新導入機械で素材を細かくしすぎたことによる早い抽出のようでした!
(青色成分のchamazuleneは炭素数15個の分子なので抽出がやや遅め)
■蒸留結果は…!?
収油率
今回得られたセイヨウノコギリソウの細切れ素材は、バケツ重量920gを差し引いて4180g。
そして見た感精油の抽出量は5mL近く採れてますねコレ。
真っ青なセイヨウノコギリソウ精油がこんな量溜まってるのはなかなか見慣れない。。。
素材重量の計測が5キロ振り切ってエラーとなり、精油抽出量もバイアルに移しての計測を行っていないので正確性に大きく欠ける蒸留回でしたが、過去のセイヨウノコギリソウ蒸留回と比べると最も高い収油率となりました!
ということは!!!
蒸留素材準備の段階を機械式に置き換えたことは間違いではないようでした!
準備時間も短縮できているので成分揮発によるロスも抑えられてることだと思います!
やったー!企み大成功!!