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米津よ…。(WOODEN DOLLって、まるでトラウマケアだなと思った話。)
今朝は、前々から絶対観る!と決めていた映画「関心領域」を観に行った。
その道中で「米津よ…。」な出来事があった。
わたしはいつも車内で音楽を聴いてる。
最近はずっと米津玄師。
前々から好きだったけど、最新曲の「さよーならまたいつか!」が好きすぎて、これは全部の曲ちゃんと知りたいなとシャッフル再生で全曲聴くようになったところ。
(余談だけど、宇多田ヒカルの新譜を聴いている時に2度交通事故に遭っており、それ以来運転中に宇多田ヒカルを聴けないカルマを背負わされて生きている。)
で、ある曲の一節が脳にダイレクトに入ってきた。
あなたが思うほどあなたは悪くない
誰かのせいってこともきっとある
……ま?
今悩んでること、あーわたしが悪いのかねぇってどうしても思いがちというか、そう思うことで「あーはいはい。この話終わり!」って無理矢理解決した気になってたりすることってあるやん?
米津「いや違くね?」
わたし「…ま?」
かなり衝撃だった。笑
最初からきちんと聴いてみると、これは弱りきった友人の隣にいる米津が「てか俺的にはさー」くらいの感じで語りかけてる歌なのかな?
なので、いろんな種類の弱りきった人それぞれに衝撃を与える曲な気がする。
初聴で「あ、これわたしの歌やん。」ってなった人、何十万人いるだろう?
わたしもその1人。
それで…わたしはオタクなので、一つ一つどの歌詞がよかったのか挙げていきたい。(こゆの大好き人間)
⚫︎一番Bメロ
絶望や諦観がどれほどの痛みを生むのか
他の誰かにわからない あなただけが正しさを持っている
身に覚えがあるなぁ、この感じ。
人間関係、家族関係、「誰もわかってくれない。わたしだけがおかしいのか?」って思うことあるよね〜。
その状態が「絶望や諦観がどれほどの痛みを生むのか 他の誰かにわからない」で的確に表現されてて唸るんだけど、
そんな人に「あなただけが正しさを持っている」ですか…米津よ…。
⚫︎一番サビ
ちゃんと話してよ 大きな声で さあ目を開いて わっはっはは
自分嫌いのあなたのことを 愛する僕も嫌いなの?
いつだってそうだ 心臓の奥で 誰彼彼も見下しては
見下される恐ろしさに 苛まれて動けずに
ここは、しんどいぞー。笑
「心臓の奥で誰彼彼も見下しては 見下される恐ろしさに苛まれて動けずに」
はい、これ、わたしです。
見下す見下されるを手放せなくてしんどいのよ。なんでだろ?
…なんで知ってんの…米津よ…。
「自分嫌いのあなたのことを愛する僕も嫌いなの?」
ここもいい。
とても弱ってる時、周りの人間全員に嫌われてると思ってしまうけど、その時のわたしの気持ちは「わたしのこと嫌いなんですね?気が合いますね。わたしもわたしのことが嫌いなので。」
…あまりにも米津向きな性格すぎてつらい。笑
⚫︎二番Aメロ
もう、黙り込んだ方がお得だ 否定されるくらいなら
その内に気づくんだ 何も言えない自分に
…いや、わしやん!
です。はい。ずっと「わしやん!」しか言うてない。
これ、本当に一言一句同じことを中学生の頃から親に対して思ってた。
「イエスでもノーでも否定されるんだから、何も言わないほうが楽。」って本当に思ってた。
10代のわたしとの親和性が高すぎる…米津よ…。
⚫︎二番Bメロ
愛情や友情はあなたがいくら疑えど
一方的に与えられて あなたが決められるものじゃないや
バレてる…!
見透かされてる…恐ろしい。笑
疑うのは自由だけど、事実はここに置いておきます。なスタンスですか。
優しい…。
「勝手にしろよ」とか「あなたのことを思ってやってることだよ」とかとは明確に違う。
自分が食べたかったから作っただけ。気が向いたら食べて。くらい優しい!(←なんか違う気がするけどそう受け取った)
⚫︎Cメロ
薄々気づいてるけど、ほぼ全部の歌詞載せてるな。
あなたが思うほどあなたは悪くない
誰かのせいってこともきっとある
痛みを呪うのをやめろとは言わないよ
それはもうあなたの一部だろ
でもね、失くしたものにしか目を向けてないけど
誰かがくれたもの数えたことある?
忘れてしまったなら 無理にでも思い出して
じゃないと僕は悲しいや
ここで冒頭の歌詞登場。
後半の
「でもね、失くしたものにしか目を向けてないけど誰かがくれたもの数えたことある?
忘れてしまったなら 無理にでも思い出して
じゃないと僕は悲しいや」
「あなたのためを思って」と対極の言葉だな。そんなものがわたしのためになったことなんか無いんだけど。マジで。
一貫して自分気持ちを言ってるから信用できるんだ。米津よ…。
WOODEN DOLLは、アルバム「YANKEE」に収録されていて、このアルバムのテーマは「呪い」だとさっきネットのインタビュー記事で読んだ。
はぁ〜!だからか!
呪い(トラウマ)を解くことはできなくても、あなたの美しさを知っている人間が目の前にいますけど?の曲でしたか!!!
そして、過去ではなく今に目を向けよう!とかいう陳腐なメッセージは一切無いのがいいよな。
みんな何かしらのトラウマを持ってるけど、こんなにも誰のトラウマにも優しく寄り添う曲ってあるんだねぇ。
一貫して優しい歌詞だなと思うけど、あくまでも「あなたはあなた。わたしはわたし。」の境界線を超えない誠実さまで感じさせる米津…推せる。
ある一節がきっかけで道中1人泣いてしまった話にしてはすごい熱量になってしまった。(シンプルに長ぇ)
※米津呼びなのは、愛称の一種と思ってください。