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「変化」の価値 デストピアにならないために 成田悠輔『22世紀の民主主義』 斎藤幸平『「人新世」の資本論』を読んで
挨拶
皆さん、こんにちは、こんばんは、koten.bookです!
今回は、タイトルにある2冊を読んで、考えたことをメモ代わりとして、書いてみようと思います。
もし、気になった方は、読んでいって、更には、フィードバックを貰えると幸いです!
両著作の共通点
YouTubeなんかで「成田 斎藤」で検索してみると、やや対立的な立場にいる感じの両著者。
しかし、そんな両者に共通点があることを発覚いたしました。
それは、両者共にアップグレードを求めている点です!
政治体制を変えたい成田さん。経済体制を変えたい斎藤さん。
この政治か経済かという相違点は、あるものも、現秩序体制に対して、何らかの「変化」が必要だと考えているのは、共通点です。
ここで、当ブログのキーワードである「変化」が出てきました!
以下では、この「変化」をメインに記述していきます!
(よって、成田さんと斎藤さん、どっちが正しいんだ的な話は、しないのでご注意を)
保守の意味
「変化・変革を求める=保守ではない=左派支持」
と思われるかもしれませんが、これは、誤認です。
そもそも、保守の掲げる理念は、「漸進的改革」です。(1)
「漸進的」と聞きなれない言葉かもしれませんが、「慎重に」と置き換えたらいいでしょう!
これに、対するのが「急進的改革」で、主に左派とされている人達の立場です。
どちらが良い悪いというのは、政治的思想の話になるので、置いておきますが、注目してほしいのが、どちらも「改革」即ち「変化」することを、前提としている点です。
これは、即ち、良い社会・政治には、「変化」がつきものということす。
もし、そうでないなら、時代毎に社会体制が異なるといった現象は、起こらなかったはずです。
(1)この点、エドマンド・バークについて調べられると良いでしょう
デストピアとは?
よって、ここからは、良い・悪い社会、云々の話に移っていきます。
その際に新たなキーワードとして「デストピア」という言葉を導入させてください。
デストピアというのは、理想郷と訳される「ユートピア」の対義語です。
要は、「最悪の社会」を表す言葉なわけですが、SF小説とかの題材になってたりします。
ジョージ・オーウェル『一九八四年』『動物農場』、オルダス・ハスクリー『すばらしい新世界』、伊藤計劃『ハーモニー』、中村文則『R帝国』
まだまだ、あると思いますが、どれか一つでも読まれていると想像しやすいでしょう。
ここで、少し強い主張をしますが、「ユートピア(理想郷)」という完璧な社会なんてものは、存在しません。
必ず、どこかで不利を被る一定層が存在するはずです。
では、私達に出来るのは、せいぜいその一定層を、何とか減らし、和らげることぐらいです。
デストピアから新たなデストピアへ
この不利を被っている層の減少、あるいは、苦痛の緩和を促すのが「変化」です。
例えば、身分(封建)社会から、能力社会への「変化」なんてどうでしょうか。
これは、身分によってではなく、力さえあれば、成功者になれるという点で自由度が増加した、つまり、良い社会に変化したわけです。
他方で、なんでもかんでも「努力不足」を建前に「過剰な自責思考社会」にもなっています。
つまり、人によっては、身分社会も能力社会も、デストピアなわけです。
しかし、感覚として、身分社会より能力社会の方がマシな気がします。(2)
この、デストピアから、別のマシなデストピアに変化し続けるのが重要なのことなのでは、と考えています。
先述したように、完璧な社会はありえないですが、救いようなないデストピアとマシなデストピアがあるわけです。
マシなデストピアとは、「変化」と「変化の可能性」を兼ね備えた社会のことだと思います。
(2)この点は、マイケル・サンデル『実力も運のうち』(早川書房)の5章を参照されたい。
救いようのないデストピアとは?
マシなデストピアについては、「変化」をキーワードに考えてみました。
では、その逆となる、救いようのないデストピアとは、なんでしょうか?
それは、恐らく、「変化」の可能性を完全に消し去った社会です。先程、列挙した小説の中では、オーウェル『一九八四年』です。
思想・表現・言論の自由は、一切封じられ、考えるための資料や言語(思考力)をも奪っていく監視社会…
こんなの、「変化」のお越しようがないですね笑笑
どんな、社会に進むにしろ、この可能性だけは、死守しなくては、なりません。
終わりに
以上、えらそうにベラベラと頭の中を言葉にしてみました笑
一応、ここでの目的は、「変化」というものの価値を皆さんにお伝えすることなので、それが出来ていたなら幸いです!
一応その他、書いた動機としては、大学を卒業し、レポートを書くことが無くなったので、自分の頭の中を記録できる場を求めてという次第です笑
レポートのような厳格なものでないことは、重々承知していますが、まぁブログだからということで、ご容赦ください笑
最後に、ここまで読んでいただきありがとうございました!
今後も機会があれば、何か綴ってみようと思います👍