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【絵本】「わたしはあかねこ」 サトシン 西村敏雄・絵

「だけど、わたしは、あかねこ。そのままの じぶんが よかったの」



「わたしはあかねこ」 サトシン 西村敏雄・絵


わたしは、あかねこ


白色のおかあさんと、黒色のおとうさんから生まれたの


きょうだいは、しろねこ、くろねこ、とらねこ、ぶちねこ


みんな白と黒で、おとうさん、おかあさんの色を受けついだのに、わたしだけそうじゃない


だから


おとうさんとおかあさんは、わたしが生まれたとき、ビックリして、よくため息をついていたの


わたしは、自分の赤色がきれいで、かわいいから気に入ってるのに、なぜかみんなは心配している


「あかねこちゃんだけ いろが ちがうって、 かわいそう」


でもね


わたしは きれいで かわいい このいろが すき。


なのに


親 きょうだいは


白くなるかもと、白いミルクを飲ませたり、小麦粉をかけたり


黒くなるかもと、黒い魚を食べさせたり、泥の中であそばせたり


そんなに


みんなと おなじが いいのかな?


やさしいみんなは、大好きだけど、
みんなわたしをわかってくれない


わたしは、あかねこ。
そのままの じぶんが よかったの。


あかねこは、みんなが寝ている間に家をとびだします。


いろんなところに旅をして、いろんなまちで暮らします。


そうして


あおねこくんと出会います。


あおねこくんは、はじめて わたしと あったとき、「やあ、きみの あかい けなみ、とっても きれいだね」って、いってくれたの。


         ◇


だれも認めてくれなくても、
自分のことが好きならそれでいい。
ありのままの自分でいい。


自分のことを好きでいつづけると


いつか誰かが、本当の自分を好きになってくれるのだと思います。


あかねこは、素敵なパートナーとともにたくさんの子どもに恵まれました。その子どもたちは虹色!


絵本の最後のページと
裏表紙を見てください。


希望のラストでした。



【出典】

「わたしはあかねこ」 サトシン 西村敏雄・絵 文渓堂


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