「聞く 笑う、ツナグ。」 高島彩
「私のアナウンサーとしての役割は、出過ぎず、引き過ぎず、その場、空間の、幸せの総量を高めることだと思っています。」
「聞く 笑う、ツナグ。」 高島彩
高島彩さんは元フジテレビのアナウンサー。「アヤパン」の愛称で親しまれていましたよね。
「本を出しませんか」と話があったとき、自分のことが知りたいと思い、書いてみることにしたと語っています。
「高島彩」という人間がどうやって形成され、どうやって今の場所に辿り着いたのか。
高島さんのお父さんは、高島さんが5歳のときにご病気で他界されました。
それ以来、お母さんと5歳上のお兄さんとの3人暮らし。
高島さんにとって、お母さんの存在がとても大きかったようです。
私という人間は、何でできているのか。そう考えたとき、そのほとんどを占めているのが「母の愛」です。
高島さんのお母さんの言葉がとても
素敵でしたので、ご紹介しますね。
高島さんが、お母さんに
「もっと海外旅行にいったり、遊んだりすればいいのに」
と言ったときのことです。
「こうやって、あなたたちの思い出を反芻するだけで、ママは幸せなんだから。何度も何度も思い返しては、幸せな気持ちになるのよ。新しい楽しみなんて、なくても十分」
高島さんはお母さんの生き方が、理想になったと語っています。
また
あれもこれもと欲しがらない、足ることを知る人です。
とも語っています。
これらの言葉から高島さんのお母さんは、『幸せ』を生きている人なんだと感じられました。高島さんに幸福感をまるごと与えたのだと思いました。
この本は高島さんご自身の「何か」を探るために、過去を振り返り、とくに仕事の話を中心に語られています。
高島さんがそばにいて語りかけてくれるようで、行間も良い感じで空いていて、とても読みやすく、心地良い空間に漂っているかのような優しい本でした。
『高島彩』さんらしくて、とても共感したのが
私のアナウンサーとしての役割は、出過ぎず、引き過ぎず、その場、空間の、幸せの総量を高めることだと思っています。
私だけが幸せになるのでも、スタッフの誰かだけが幸せになるのでもない、みんなの幸せの量を集めたら、一番その量が多いところを目指そうと思っています。
プライベートでもそんなところがあります。盛り上がっている場は、眺めているのが楽しいし、そうでないところでは、全体を考えて、言葉を投げかけています。
幸せの総量
そう考えて行動している人は、少ないと思います。
みんながそのように考えて、行動したり、仕事したり、みんなで集まって盛り上がったりするなら、人間関係でギクシャクすることもなくなるだろうし、その場が良い空間になり円滑に物事もスムーズに流れていくのでしょうね。
そういう人が居てくれるだけでなんだか嬉しくなります。意外にできそうでできないことだと思うのです。
出過ぎず、引き過ぎず。
あらゆるところでこの言葉を大切にして、行動していきたいと思いました。
【出典】
「聞く 笑う、ツナグ。」 高島彩 小学館
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いつも読んでいただきまして、ありがとうございます。それだけで十分ありがたいです。