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オールドコンデジが忘れられない

昔使っていたコンパクトデジタルカメラと再会した話を先日書いた。
作業机の上での撮影に、小さなカメラが役に立った。


お別れしてしばらくは、写真は別のカメラでもスマホでも撮れるのだし慌てて次のを求める必要はないかな、と思っていた。
そのうち良き出会いがあればと。


だめだ。コンデジの機動力の高さが忘れられない。


作業の途中で、ピッと1枚撮ってまた作業を続けたい。という時に、マクロレンズ装備のミラーレス一眼は狭い作業机の上では邪魔。レンズキャップの着脱も地味に面倒。
スマホは気が散るから傍に置きたくない。かといって席を立って取りに行くのは億劫。撮り終わったあとも放り投げるわけにもいかないし。

実際、コンデジとお別れしてから記録写真を撮る回数が減った。
撮影を後回しにして、うっかり先の工程に進んでしまう。

ちいさくて、作業の邪魔をしないカメラがほしい……!


良き出会いを積極的に探すことにした。


条件は「コンパクト」と「マクロ撮影ができる」。
そこにもうひとつ、デザインでも機能でもなんでもいい、何かひとつ気に入る要素があれば合格。
メーカー、新品中古は問わない。安いと嬉しい。


お店で実際に手に取って選ぶのが理想だが、ネットのほうがスペックや値段の比較がしやすい。ネットショップで探した。

「マクロモードのあるコンデジ」だけでは絞り切れない。検索条件を追加したり変えてみたり。おもちゃみたいなチープなカメラでも良いんだけど。防水や自撮り機能は無くてもいいかな。

いろいろ見比べるうちに、最近の安い機種より、老舗メーカーの中古機種に心が傾いてきた。

オールドコンデジにこだわるつもりはなかったけれど、いくつか目に留まったのはいずれも2000年代初頭のもの、お別れした件の機種とほぼ同時期のものだった。




FUJIFILM  FinePix F60fd。

2008年発売、1200万画素、開放F値F2.8、マクロモードで7cmまで寄れる。本体約6×9×2.5cm。メモリーカードはSDHCカードが使える。
ホワイトバランスのカスタム機能に惹かれて、この機種に決めた。



マクロモード、WB「カスタム」、ISO400で撮影

いつものカッターマットの上で試し撮り。

ホワイトバランス「カスタム」を使ってみた。適当に白い壁で設定した。やや青み寄りではあるものの、それなりに自然な色味になった。
記録写真は厳密に正確な色味で撮る必要はなく、自分があとで見返したときに現物の色が大体分かれば良い。簡単に設定できるのは助かる。



夜間、WB「日陰」、高彩度で撮影
日中、WB「蛍光灯2」、高彩度で撮影
WB「蛍光灯」3種を比較
1は黄み寄り、3は青みが強い、2はその中間

「カスタム」以外も試してみた。
作業部屋の照明には「日陰」が合う。しかし日中は自然光が混ざるため天候や時間帯で変わる。「蛍光灯」のほうが合う場合も。

「日陰」に設定しておいて、うまく色が合わない場合は「カスタム」、と使い分けようか。
ホワイトバランス問題が解決しただけでもこの機種を選んだ甲斐があった。

ホワイトバランスが合うと、高彩度・高コントラストに設定しても違和感がない。逆に言えば、古いカメラらしいオールド感とかレトロ感はあまり感じられないような。自分には、写りすぎず古すぎずちょうどいい。

露出やピント合わせはもう少し練習したいところ……。



左:Cyber-shot DSC-T10(電源OFF)
右:FinePix F60fd(電源ON)

外観を比較してみる。
お別れした、かのCyber-shot(左)は、スリムで洗練されたデザインが美しかった。
縦横のサイズ感は大差ない気がするが、厚みのあるFinePix(右)のほうがカメラらしいボリュームを感じる。電源ONでレンズがウィィンと前に出てくるのもまだ慣れない。



記事のヘッダー写真を並べてみた。2枚とも密かに気に入っている。
一緒に写っているのは接着剤やテープ、工具など、模型を作るときに使う物。
こうして見るとFinePixも道具のひとつとして机の上に置いておけそう。
作業記録写真の撮り忘れを防げるはず(2回目)。



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