成層圏環境での実験を可能にする、シャトルドの検体実験モジュール|酵母編#02
shuttleD(シャトルド)フードテック部による成層圏での食品開発への挑戦、その活動記録をお届けします✏️
いざ、成層圏酵母で食品開発!!!
その前にまずは、酵母を成層圏まで運び、安全に回収する必要があります。
成層圏という特殊な環境で検体にストレスをかけることで、どのような変化が起きるのか、その実験をするために開発した検体実験モジュールについて解説します。
検体実験モジュールのパーツ構成
① シャーレカプセル
② フレーム
実験用シャーレを内蔵したカプセルパーツ
通称シャーレカプセルと呼んでいる円柱型のパーツは、透明の円柱カバーの中にいくつもの実験用シャーレが格納されたものです。
シャーレ内の通気性を確保し、検体からの水蒸気を外に排出しながらも外からは水が入らないようにするために、中心に穴を開け、透湿・防水性のあるシートを被せた加工を施しています。
検体が入ったシャーレを固定用のパーツに設置して、透明の円柱カバーを被せて蓋をします。これでシャーレカプセルは完成です。
シャーレカプセルの特徴
シャーレに収まるサイズであることが大前提にはなりますが、運ぶ物体の形状や実験内容に左右されないため、モジュールの制作コストを大幅に削減することができます。
さらに、シャーレ単位での混載が可能なため、乗合をすることで1人あたりの運賃コストを抑えることができます。
モジュールを完全オーダーメイドで制作する場合、数十万〜数百万ほど費用がかかります。
シャーレカプセルの場合、数万円〜ご参加頂けるので、大学の実験や個人の研究でもご利用頂きやすい価格になります。
食材や素材など様々な検体での実験が可能です。成層圏環境での検体へのストレス実験により、地上では見られない変性や化学反応を発見できるかもしれません👀
衝撃と被水を防ぐためのフレーム
シャーレカプセルを四方囲うように設置されているフレームは、シャーレカプセルを守るための重要なパーツになります。
フレームには、飛行中と海への着水時の衝撃を少なくするためと被水・浸水を防ぐ目的があります。
海への着水後〜回収されるまでの間シャーレカプセルが水に濡れないよう、カプセル部分を海面上に浮くように設計されています。
フレームの素材にはカーボンやウレタンを使用して軽量化することで、規定重量を超えることなく安全に飛行することが可能です。
こうして、風の強いジェット気流の中でも、海での荒波の中でも、大事な検体を守ることができるのです。
円柱型のパーツ+立方体フレームのモジュールは初号機(v1)として一度成層圏まで旅立ち、その後モジュールはv4まで開発されています。
最新モジュールとその実験結果についてはまた後日、、、
話は成層圏酵母によるパン作りに戻りましょう🍞
初号機(v1)で成層圏まで飛ぶことになったレーズン酵母、果たして無事に帰ってきたのでしょうか。。。?!
次回、成層圏レーズン酵母でのパン作りはいかに...?!|酵母編#03 へつづく📖
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shuttleD(シャトルド)- 成層圏への往復便
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