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世界初のバブル 南海泡沫事件とは?

バブル経済の崩壊は洋の東西を問わず世界中で発生してきました。特に有名なのは、「南海泡沫事件」、「チューリップバブル」、「ミシシッピ会社事件」の世界三大バブルです。

今回はその中で最も古く、「バブル」という言葉が生まれるキッカケにもなった「南海泡沫事件」を取り上げます。

そもそも南海泡沫事件の発端は?

南海泡沫事件が発生したのは、今から約300年前の1720年、舞台はイギリスでした。当時のイギリスは、度重なる戦争から借金が膨らみ、財政難に陥っていました。

こうしたイギリスの財政難解消の秘策が南海会社の設立でした。

その仕組みは、イギリス政府の国債と南海会社の株式とを交換することによって、国の借金を帳消しにしようとするものでした。

この国債の株式への転換は投資家に歓迎されました

なぜなら、イギリス政府の信用がなかったからです。投資家は、返ってくるかも分からない国債よりも、成長が期待できる半国営企業の株式の方を好んだわけです。

南海会社の株式は数ヶ月で10倍に

南海会社の事業内容は意図的に理解しにくい形にされていたといいます。そうすることにより、本業が不振でも人々に成長期待を抱かせることができるからです。

南海会社の株式は投機ブームを巻き起こし、同社の株価は数ヶ月で10倍に急騰しました。「株価はもっと上がる」と誰もが信じたことによりおカネが集まり、現実に株価が上昇しました。そのことが「株価はまだ上がる」という確信を深めさせ、ますますお金が集まるようになったのです。

より高く買ってくれる他の人間がいると信じられるうちは、人は投機をやめないというわけです。

ところが、事業の裏付けのない株価高騰は長続きはしませんでした。すぐに南海会社の株価は急落し、世界初のバブル経済となったのです。

今回は以上です。

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