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最後のページで読者を唸らせる傑作絵本『おさる日記』;和田誠はすごかった!

「これはすごい!」
と思う小説やTVドラマといえば、全体の流れの中で『ひねり』があるのは当然で、これに加え、最後にあっと驚く『さらに大きなもうひとひねり』がある作品です。
特に、ぎりぎり直前まで、その『もうひとひねり』の気配をまったく感じさせない作品には、
「うーん」
実際に声に出してうなってしまう。

絵本で言えば、最後のページにその『あっと驚く』が出現し、その前のページまでは気付かない、という作品です。

とはいえ、絵本は普通子供向けに書かれたものですから、シンプルなストーリーが多く、ひねりなど存在しないか、全体のゆったりしたひねりのみ、という作品が多い。

そんな中で、『最後にうなった』作品がこれです:
作:和田 誠
絵:村上 康成

和田誠さんってすごいですね。人の特徴を捉えたイラストレーションはあらゆるところで目にするし、彼が似顔絵を描き始めたきっかけ(先生の顔で時間割を描いた!)などが満載の『似顔絵物語』は傑作自伝でした:

一方の村上康成さんは、私が大好きな郡上踊りで有名な、郡上八幡出身の絵本作家です。

今年の夏から秋にかけて、『進化』と題した短編を2作書きましたが、読み返すと、最初の海獺ラッコ話のオチは、30年前に読んだ『おさる日記』の《刷り込み》があるかもしれません(というか、読み返した後に『おさる日記』をまざまざと想い出しました)。

noteの中で最後にあっと驚く『さらに大きなもうひとひねり』があるオリジナル作品に出会うと、とてもうれしくなります。そんな創作は下記の書庫に無断で頂戴しています:

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