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傷つきながら紡がれた最奥の言葉は、クソ世界を生き抜く力になる

エッセイ的な文章です。 メルマガシーズン4では無料の「絶望日記」と、 有料の「考えすぎのあなたに贈る5,000文字」というふうに、 分けて書いてきましたが、 シーズン5からは、月…
月に3~10本ぐらい、3000~10000字の記事が読めます。魂の奥底の言葉を紡いでいき、単品購入…
¥550 / 月 初月無料
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記事一覧

社会と自分と教会と

というのは、社会学的想像力とは、 政治的なものから心理的なものへ、 ある単一の家族の調査…

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陣内俊
5日前
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自信をもって迷え

ニセモノの宗教に対して本当の宗教というものがあるとしたら、 それはどこかに私が迷う余地…

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陣内俊
12日前
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師について【後編】

キリスト教とは、そもそも一連の教理のことであるとか、 志のあるひとが集う組織のことであ…

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陣内俊
2週間前
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師について【中編】

二人は話し合った。 「道々お話しくださる間、  私たちに聖書を説き明かしてくださる間、 …

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陣内俊
3週間前
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師について【前編】

師を真似ることを求めず 師の求めたものを求めよ  ――――松尾芭蕉(空海とも言われる 諸…

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陣内俊
1か月前
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たとえば阿呆のように

ウィニコットが「本当の自己」と言っているのは、 ぼーっとしていて、無防備な自分のことだ…

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陣内俊
1か月前
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ポスト真実の時代のメディア論

むかし、アルキメデスが言った。 「わたしに立つべき場所を与えよ。 そうすれば地球を動かしてみせる。」 さしずめ現代なら我々の電気メディアを指してこう言ったところだ。 「わたしは諸君の目の上、耳の上、神経の上、脳の上に立つであろう。 そうすれば世界は我が思いのままのテンポとパターンで動くであろう。」 われわれはこの「立つべき場所」を、 私企業に貸し与えてしまったのである。     ――――『メディア論』マーシャル・マクルーハン 71頁 ▼▼▼2024年は「日本版ポスト真実

¥249

絶望の歩き方

人生に必要なのは悟りではなく迷いだと思います。  ―――又吉直樹(遠藤周作『沈黙』の帯…

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陣内俊
1か月前
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身体が弱い僕は荷物が多い

イエスはすべての人をみもとに呼び寄せ、 私たちが「疲れた人、重荷を負っている人」であり…

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陣内俊
2か月前
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【私信】有料マガジンの1年間

体調が優れないので、 いつものエッセイではなく、 有料マガジン購読者の皆様に、 「私信」の…

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陣内俊
2か月前
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胸に鉛のある日には

すべてを理解することは、すべてを容認することではない。 しかし敵を愛するなら、変化と和解…

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陣内俊
2か月前
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自分を甘やかす方法が分からない

長生きのALS患者は、 自己愛と存在の絶対的肯定によって支えられていた。 これも患者さん達…

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陣内俊
2か月前
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「正しさ」が嫌悪される時代に

私はごくふつうの白人男性で、現在28歳になる。 オーストラリアの貧乏な労働階級の生まれだ…

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陣内俊
2か月前
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【短編小説】 聖書

――1 修治は目覚めてコーヒーを飲んだが、 味はしなかった。 カーテンを開けると日はすでに高く昇っていて、 思ったより眩しくて腹が立ってすぐに半分閉めた。 キッチンには灰皿と昨日飲んだチューハイの缶が転がっている。 窓からの陽射しで埃が乱反射してキラキラしている。 汚いのかきれいなのかよく分からない。 先月40歳の誕生日を迎えた修治は、 中堅の印刷会社で勤続18年になる。 課長という役職ではあるが、 給料が上がるわけではない。 上がった分の給料は社会保障費に消えた。

¥199