⑦ 新たな金融教育の提案
新NISAやiDeCoなど、国が推奨している昨今、
子どもたちにも金融教育を!という流れになっています。
私自身も金融についての勉強不足で、NISAやiDeCoについて
必死に調べているところです。
そんな中、子どもたちへの金融教育はどのような方向に進むのだろう、そんな疑問がわいています。
将来を生きる子どもたちが、先が見えない世の中で生きていくために、
お金についての知識を学んでおく必要があると考え、
私なりに金融教育を考えてみました。
私の希望や憶測や、勝手な判断も入っていますし、参考文献や引用なども一切ありません。すべてが私の妄想ではあります。素人な考えでもありますし、教育的配慮なども今回は考えていません。悪しからず。
では、始めます。
① 金融教育のゴール
中学校卒業、もしくは高校卒業の時点で、国の援助や、親の援助なしで、自らの経済力や、金融リテラシーで、社会で自立して生きていける力をつける
② 金融教育の段階別学習の手順
①で記したゴールは決して絶対的なゴールではありませんが、社会に出て、何も貯金がない状態や、お金についての知識が皆無であると、世の中で生きていくことが難しいです。
そのためにも金融リテラシーについて、特に、実践を通した学びをすることが求められます。
中学校の社会科や、家庭科では、金融の動きや、投資の話、クレジットカードの話などをしていますが、世の中に出て活用できるかといわれると現時点では難しいと思います。(すみません、実践をされている学校もあるかもしれません。)
では、どのような学びが必要か、段階的に分けてみました。
小学校 段階1 お金の仕組みを知る
段階2 実際にお金を使ってみる
中学校 段階3 お金が増減する仕組みを知る(投資について学ぶ)
段階4 実践(投資)
高校 段階5 お金を使う
③ 段階別学習
段階1 「お金の仕組みを知る」
まず、お金がどのような意味合いを持つのか、お金が何のためにあるのかを知り、その中でお金の価値を学んでいく。
段階2 「実際にお金を使ってみる」
小学校の遠足や修学旅行でお金を使う経験をする。これに関してはよくあることです。お菓子や、お土産にいくら使うのか、それぞれが持ってきたお金を計算して、どれくらい使うのかを考える。私自身、
ーこれを使わずに持って帰ってお小遣いにすればいいじゃないか!
とズルい考えを持ったこともありましたし、友達は謎の木刀やネックレスを買っていました。
今回私が提案したいのが、修学旅行の計画を立てる、遠足の計画を立てる、ここに子どもを関わらせるということです。
計画を立てていく中で、お金の話はもちろん出てきます。予算がどれくらいあり、何人が参加して、食事に、施設に、移動費に、どれくらいお金がかかるのかを実際に子どもたちに計算をさせ、銀行や旅行会社との打ち合わせをさせる。
ここでのねらいとしては、段階①ではお金の仕組みや価値を学んでいるが、本当の重要性については理解できていない。そのため、実際に生のお金に触れ、お金の持つ価値や意味を実践で知ることをねらいとします。
ここではあくまでも、あるお金をどのように使うのか、ということに焦点を当てています。
段階3「お金が増減する仕組みを知る(投資について学ぶ)」
段階2までは小学校での内容です。ここからは中学校のレベルに入っていきます。段階2では、お金の価値や、あるお金をどのようにやりくりするか、その点を重点的に学びましたが、段階3では、増減すること、つまり投資について学びます。
「お金を稼ぐための手段は働いて給料をもらう」だけではなく、「もっているお金を使う」ということを学ばせる。実際にNISAやiDeCoではただ銀行に貯金するのではなく、配当や増益などの形でお金を増やす投資が活発になっている。その世の中に出てから知るのではなく、今のうちから学ぶ必要がある。
段階4 「実践(投資)」
段階3で投資について学んだのち、次にすることは実際にしてみるということです。ここで公立中学校の限界としては、どこにそんなお金があるかですが、今回は夢物語ですので、「子ども一人に50万円を配布する」ということで話を進めます。
子どもたちは50万という元手を、どの会社に投資するのか、得た利益をどうするのか、はたまた失敗するのか、実践を通さないと学べないこともありますので、中学校の3年間を通して、50万円がいくらに変化するのかを長期的に観察するという時間をつくる、ということを提案します。
段階5 「お金を使う」
ついに、高校の段階に入ります。
中学校卒業後に就職という子どももいると思いますので、全員ではありませんが、高校では、中学校で配布されて、投資に充てた50万円をどのように使うのか、それについて学ぶ時期にします。(50万円が0円になっているかもしれませんが、そこは今は無視します)
使い方の条件は以下のように設定しました。
条件① 行事(修学旅行や遠足、課外授業)にあてること
条件② 部活動費に充てあること
条件③ 高校3年間で計画的に使うこと
条件④ 再投資に充ててもよい
条件⑤ 家計簿をつくること
ここではあくまでも、自分で中学校の時に稼いだお金をもとに、計画を立てるということに焦点を当てています。
④ まとめ
以上の段階1から段階5までの流れを小学校、中学校、高校と12年間続けることによって、①で設定した金融教育のゴールを達成することができると考えました。
小学校では「あるお金」を、中学校では「持っているお金」を、高校では「自分で稼いだお金」を、段々とお金の持つ価値や意味合いが変化してくる、そのような中でどのようにお金をやりくりするかが、金融教育として
とても大切な力だと思います。
細かい設定や、様々な課題や気を付けるべき点、金融についての情報を省いて書いていますのでわかりにくい部分もあると思いますが、こんな教育が自分が学生の頃にあったら楽しかっただろうなという想いで書いています。
あくまでも私の考えですので、みなさん全員の琴線に触れないとは思いますが。