文部科学省が目指す初等中等教育について
文部科学省が、現在の世界情勢を鑑みた目指すべき初等・中等教育について纏めていました。
2020年代に実現を目指している内容となります。
文部科学省_新しい時代の初等中等教育の在り方 論点取りまとめ(本文):PDF
育成する資質・能力
- 自立した人間として主体的に判断し、多様な人々と協働しながら新たな価値を創造する人材
- 変化を前向きに受け止め、豊かな創造性を備え持続可能な社会のつくり手として予測不可能な未来社会を自立的に生き、社会形成に参画するための資質・能力
育成するための手段
- 一人一人の能力や適性などに応じて、個別に最適な学びが実現できるようにする。
- 個々の児童の学習状況を教師が一元的に把握でき、それに基づいた個別支援が充実されるようにする。
- 生涯を通じて心身ともに健康な生活を送るために必要な資質、能力を育成する。
(生活や学びを阻害する課題を早期に発見して、安全安心に学ぶことができる。)
- 学校と社会とが連携、協働することによって、子ども一人一人が探求的、協働的な学びが実現できるようにする。
(STEAM教育での学びを通して、実社会での課題解決に活かせるようにする。)
- 児童、生徒の学習意欲を喚起して能力を最大限伸ばすことができるようにする。
ICT や先端技術を利用することのメリット
- 学びの距離などの制約を取り払うことができる。
⇒学習動画を自分のスケジュールに合わせて閲覧できる、
山村部の小学校から遠隔で都市部のイベントや学習に参加できる、
などがあります。
- 個人に最適で効果的な学びや支援ができる。
- 学びの知見の共有や知見が生成できる。
⇒教育データの蓄積と分析により、個々の子どもに応じた効果的な学習
方法などを特定できることも期待されます。
- 学校における働き方改革を推進し、教員の負担を軽減できる。
⇒準備の時間を削減し、子どもと向き合うことや教師本来の業務に専念
できる効果が期待できます。
幼児教育について
大きくは変わりませんが、小学校で ICT を活用した授業が始まることを想定すると、その先立ちとして ICT に何らかの形で触れることになる可能性があります。
まとめ
自立、主体性、協働できる人、変化に前向きな人を育成することを目的として、ICT や先端技術を効果的に活用するようにしていくものと読み取れました。
児童一人一人の学習状況を教員がきちんと把握して、効果的な学習を提供する必要があるので、教員に対するバックアップ(負担軽減含む)も考慮されています。
そのためのGIGAスクール構想となります。
なお、実際に世界のトピックについて英語で探求学習を行う外部授業も出てきているので、同様のプログラムが今後増えてくるのではないかと思われます。
Earth School×World Road、探究学習プログラム「クラウチングキャンプ」開催
所感
私個人の思いですが、学びの距離などの制約を取り払うことができる点はとても良いなと思いました。
私は田舎育ちだったので、科学館や博物館、それに類する建物に行く機会がそれほど多くありませんでした。
都市部に出ると、比較的簡単にバスや電車で行って見ることができるのは羨ましく思います。
小学生時代に限ると、田舎から都市部への移動は親と一緒の移動が必須で、1日がかりのイベントになりますので。
(そもそも、イベントがあること自体を知る機会が、都市部の子どもより少ないかもしれません。)
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