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エッセイ

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#日記

青い風に吹かれながら、色について思うこと

青い風に吹かれながら、色について思うこと

色に関して言うなら、僕は「青」が好きだ。青は海の色であり、よく晴れた日の空の色でもある。青から派生して考えると、ちょっと色が深くなったネイビーも、大人になってから好きになっていった。

何かの色が好きだということは、よく考えてみると少し不思議な話である。僕には二人の弟がいるけれど、彼らのうちの一人は緑が好きで、もう一人は赤が好きらしい。ちなみに僕には姉もいるけれど、姉が好きな色は忘れてしまった。

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グラデーションと崩壊

グラデーションと崩壊

昔から、季節の変わり目に敏感だ。

春から夏に変わる瞬間や、冬の足音、そういったものを、全身が感じ取る。

ちょっと前、まさに秋から冬への変わり目だった。温度や景色、そういったものが、一気に冬のそれへと向かっていく。

今はもう、冬と言っても差し支えないだろう。これから徐々に、季節はさらに深まっていく。

季節はグラデーションなのだ、と思う。

昨日と同じ季節は二度とやってこない。いつも常に、次の

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僕たちは何をどうすればいいのか

僕たちは何をどうすればいいのか

旅とはなんだろうか。

便宜的に、それを、「普段行かない場所へと訪れること」と定義してみる。

そうすると、例えば、仕事帰りに普段通り過ぎていた薄暗いバーへと立ち寄ることも、旅に含まれてしまう。

そこに違和感があるのは、やはり距離性だろう。

僕らは少し遠くへ、普段行かないような遠くへ行くことを、旅というフレーズで評価する。

・・・

夏休み。会社から休みをいただいて、妻と二人、東北へと旅に行

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タイでの年越し

タイでの年越し

「ファッッッッッキン!」

すごく肩身の狭い思いをしながら、妻と二人で、大きいバンの真ん中の座席に座っている。

僕の左には妻。
僕の右にはブロンドの美女がいる。
前方の助手席、および僕らの後ろの座席も西洋系の人に囲まれている。

運転手だけ、いかついサングラスをかけた、タイ人だ。
運転がとにかく荒い。

「ファッッッッッキン!」

助手席に座る男が、荒過ぎる運転に檄を飛ばし続けている。

運転手

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彼女と47都道府県を巡る旅を始めた

彼女と47都道府県を巡る旅を始めた

遠くへ行きたいとずっと思っていた。ここではない、どこか「遠く」へ。それは日本のどこかにあるのかもしれないし、地球の果てにまで行かないとないのかもしれない。とにかく、遠くへ行きたかった。

しかし、「遠くへ行く」というのは、実際にはとても難しい。遠くを目指して、やっと辿り着いたと思っても、新しい「近く」が誕生するだけである。目指していた場所は、そこに到達した時点で、もはや「遠く」ではなくなってしまう

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