さんきゅう倉田さんに学ぶ、お金との付き合い方|サンプル・ワークショップ2020「出す。」開催レポート#4
お金って、知らないと損をしてしまうのに、なぜだか必死に向き合ってしまってはいけない気がする。
「お金が大好き!お金の事、もっと知りたい!」と大声で騒ぐのは何だが品がないかな、と思ってしまいませんか?
そんな、距離感を測りかねるお金について、ユニークな視点で教えてくれるワークショップ「元国税局職員さんきゅう倉田の社会人として役立つお金のワークショップ」が2020年9月20日に開催されました。講師はタイトルの通り、元国税局職員で、現在はお笑い芸人であるさんきゅう倉田さん。
お金について、身近なものと結び付けながら、楽しく理解を深めたひと時をご紹介します。
<書き手:松井周の標本室運営>
<ワークショップタイトル>
元国税局職員さんきゅう倉田の社会人として役立つお金のワークショップ
<講師プロフィール>
さんきゅう倉田(さんきゅうくらた) 芸人
お笑い芸人。吉本興業所属。
大学卒業後、東京国税局に入庁、退職後芸人になる。好きな言葉『増税』 。
論理思考で相手のウソを見抜こう!
ワークの前半は、大人が知っておくべきマネーリテラシーの基礎を、倉田さんの国税局時代の経験を踏まえながらお話頂きました。
どうして国税局を辞めたの?って週に2回くらい聞かれるそうです。
お金にまつわるトラブルは尽きないもの。最近だと、持続化給付金にまつわる詐欺が多かったのだとか。マルチ商法や、インスタに写真を載せるだけで稼げる話など…お金の話になると、ついつい「手に入るかもしれない(しれなかった)お金」に目がくらんで、思考が曇ってしまいます。
しかし、「楽して稼げるなら、相手に教えないで遊んでいるはず。他人に教えることは絶対にない」と倉田さん。美味しい話ほど、論理的思考を働かせてウソを見抜く必要があると言います。
また、騙されそう!と思った時には「理由を言わずにただ断る」こともポイントだそうです。理由を言うと、そこを論破しようとされてしまいます。
倉田さんがプロデュースする、税金について楽しく学べるボードゲーム「税金とり」。
コロナ禍でなければ、皆で遊びたかった!
倉田さんのTwitterで投稿されている #ジブリで分かる税金シリーズ 、必見です。
社会人なら避けては通れない、源泉徴収票の読み方や所得税の計算方法も学びました!
視点を変えてお金のことを見つめ直そう
知識を身に着けたところで、身の回りの事象についてグループで考えてみました。
①パパ活の税法上の扱い
テーマの1つは、パパ活の税法上の取扱いについて。パパ活は事業なのか?税金がかかるのか?グループで話し合います。
・毎月継続してお金をもらっている場合、それは「事業所得」と言えるのではないか
・年間110万以下(月額9万以下)であれば、非課税なので問題ないのではないか
・パパ活をする人は個人事業主である場合、パパと会うための衣装や、やり取りに使った通信費は経費と言えるであろう
・パパと出会うために仲介業者を挟んでいる場合、仲介業者から「報酬」をもらっていると見なされるのではないか
……などなど、前半でインプットした知識を活かしながら議論を交わしました。
②もしも税金が無かったら?
最後のテーマは「もしも税金がなかったら?」。
・犯罪が増えそう
・国民ではなく消費者に対してお金が動くようになり、貧富の差が広がる
・研究費に投資されず、ぱっと見意味がなさそうな取り組みは資金不足で途絶え、文明が廃れる
講義を聞いた後だからこそ、お金や税金が自分ごとになって、先の未来まで想像力を働かせながら議論ができました。
お金や、税金の意味を楽しく見つめなおせるひと時でした!
倉田さん、本当にありがとうございました!!
■おまけ
サンプル・ワークショップでシェアした「お金にまつわるエピソード」がバズっていました!
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「松井周の標本室」とは
松井周が主催する、スタディ・グループです。
芸術やカルチャーに興味のある、10代~80代で構成されており、
第1期(2020年度)の活動期間は2020年4月~2021年3月の1年間です。
標本室メンバー自身も「標本」であり、また、
標本室の活動を通しあらたな「標本」を発見していきます。
「標本」を意識することで世の中を少し違って目線で見たり、
好きなことを興味関心の赴くままに自由に話しあえる場を作りたい。
そんな思いのもと、テーマに応じたトークイベントやワークショップを開催し、ゆくゆくは演劇作品のクリエイションを行っていく予定です。
お問合せ先:hyohonshitsu@gmail.com
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