予想外の業界への就職「教員志望からの転向、なら教員ではできないことに取り組もう」サクサクさん(2/5)
サクサクさんプロフィール
もともと教員志望だったが、民間就職を選択し出版業界志望から旅行業界の会社に内定。
サクサクさんnote:サクサク|note
教員志望から民間就職に変わった時の心の変化
ーもともと教員を目指されてたんですよね?
『そうですね。』
ーそれでどうやって民間に行こうっていう感じだったんですか?
『自分の体調が変化しちゃったことが理由です。
その時はへこんだんですけど、なんかへこんだからこそ、「じゃあ自分がやりたいことなんだろう?」って考えた時に、「教える」じゃなくて「支えるかな」って思って。その「指導」っていうよりなんか「サポーター」みたいな感じで。
教員と目線を合わせるし、生徒と目線合わせるし、という教育に関しての立場で働いたほうが自分の適性に合わせて働けていいかな、と思って。』
教員ではできないことを
ー何が違うんですか?その教員とサポーターの立場っていうのは?
『やっぱり教員は学校に所属するから、2,30人とかの規模の自分の生徒と密にコミュニケーションをとっているけど、働く中で特定の「この生徒」とかに気を使うことができないんです。できるけど、生徒を導いて「私についてきなさい」みたいな感じなんですね。
例えば、英語の先生なら英語でこう、生徒を変えていく、みたいなところも一個重要ではあるんです。
だけど、自分としては科目を教えながらやるっていうよりかは、例えば、教員が何か「こういう状況に悩んで」っていう漠然とした、日本全国の教員が漠然と悩んでいる問題を一緒に考える方に携わりたいと思って。生徒の喜ぶ瞬間とか、いろんな学校の生徒と関わって、自分が人と関わる接点をなるべく多く持ちたいな、と思ったところと、就職活動しないまま教員になる人が、すごく多いっていう現状があってですね。』
ーそれはありますよね。
『社会で就職した経験のない状態で教員になるのと、やっぱり一回社会人っていう立場でいろいろ社会の術を知って、後から教員になった時に、ちょっと説得力をもってより具体的に生徒を教えられるとかサポートできるんじゃないかなって思ったところがあります。』
ーじゃあ、将来的には教員に転向しよう、みたいなことがまだ視野に入ってるって感じなんですか?
『今の段階ではそうです。』
ーそうなんですね。教育実習は行きました?
『いや、行く前に体調が変わっちゃって。
でも実習行ってたら6月から1月末までの実習の期間だったんですよ。でその時期は、民間の選考も多くて。「これ、私実習できない」と思って。その中でやっぱりファーストキャリアは良いところに行こうと思いました。』
ーじゃあ今回は民間就職と教育実習の時期かぶっちゃってって感じですね。それで今回は民間をとったみたいな。
『そうです。』
ガクチカの作り方
ーどうやってガクチカを作っていったかを伺いたいんですけど、最初何も知らなかった時っていうのはどうでした?
『えっとまず、どうやってガクチカを作ればいいかわからなかったので。自分史みたいなのを振り返る、なんか自分はどういう思いで、何をしてきたのかなみたいな所を書きだしました。
業界って結構、それぞれに色があって、「こういうところがこういう人を求めてる」みたいなことが結構バラバラだなと思ったので、それを業種、企業ごとに、ちょっと使えるネタとかを選んで、言葉をあてはめていったって感じですね。』
ーネタってのは一個じゃなくて、いくつか業種によってガクチカが違うみたいな感じだったんですか?
『ちょっとだけ変えてました。』
ーおーなるほど。どんなエピソードをメインに使ってましたか?
『そうですね、旅行に関しては、旅行は結構人を動かす職業で、バックで自分が300人とか、何百人の人たちが円滑に問題が起きないように裏でしっかり事業を進めていくお仕事っていう風に解釈してました。
なので、自分は講師ではなく校舎を運営するスタッフという立場で塾で働いていて、同じアルバイトの人たちがどういう視点で生徒と接するかっていう、生徒との向き合い方を一緒に考えを作ったりとか、どういう風にしたら生徒が校舎に帰りたくなるか、みたいなところを一緒に会議をする機会っていうのを結構設けてたんです。
自分が働く人をどうまとめたり、一緒に同じ方向を向く様にしたり、こうした改善みたいなところや問題意識を「どういう施策で乗り越えた」ではなく「生徒とスタッフにどう影響を及ぼしたか」みたいなところを中心に、人を動かすってことに焦点を当てた感じですかね。』
ガクチカ作りの難しさは、ありきたりな文にならないように気を付けること
ーなんかガクチカ作ってて、モヤモヤしたりとか難しさを感じることとかってありますか?
『あ、ありました。業界知らなかった頃に銀行からオファーをいただけて、銀行は結構数字を意識するから、数値にこだわりを持ってやってる人が多いかなみたいなことを考えて、校舎運営する中で登校率や講座の受講率とか、そういう「問題点をこう改善した」っていう形で、自分が校舎運営のにどう携わったかみたいなことを書いたんです。
まあ、自分の数値を数値あげることも大事なんですけど、数値あげることだけにフォーカスしてたんじゃなくて、人と色々目標を共有しながら同じ意識を持って結果数値が上がったっていう感じだったのですが、すっごい本当によくあるガクチカの、なんか「アルバイトの売り上げを何パーセント伸ばしました」みたいな定型文みたいなものが出来上がって。それで落ちたみたいなことがあったんですよ。
なので、ちょっと業界に寄せ過ぎたところもあって、向いてない業界に対してガクチカとか自己PRで臨むっていうのは結構難しいなって思ってます。』