落合監督の言葉には本質を感じる
本書は、落合監督時代の選手・スタッフのストーリーを通して、落合監督と言う人物を浮かび上がらせる。
1年目誰も選手を辞めさせないで優勝。
1年目開幕に3年投げていない川崎憲次郎投手を起用。
1年目キャンプ初日に紅白戦(プロ野球では異例)。
1年目終わりに選手・スタッフ・コーチを10数名解雇。
日本シリーズでの完全試合をしていた山井投手を9回に交代
最終年に異例のシーズン途中での契約打ち切り発表からの優勝
クビに怯える選手に、きちんと居場所を与える起用法
生え抜きスター選手の立浪選手から、森野選手に変えた理由
荒木、井端の黄金二遊間のポジションを何故変えたのか?
勝敗は監督の責任。選手はチームではなく自分のことを考えろ。
担当を外れる取材者(記者)にしたアドバイス。
ㅤ等々。
選手・スタッフの物語を通して、落合監督を浮き彫りにするという書き方が面白い。
最初は皆、戸惑うし、最後まで戸惑う人もいるけれど、その戸惑いから、落合監督の真意を理解するまでの道筋を通して、読者も少しずつ落合監督の人物像を理解することができる。
そんな本だと思います。
ほとんどの書籍は、読了することすらないのだけれど、そんな僕がこの400ページもある本をほんの数日で読了したのだから、僕がどれだけこの本を面白いと思ったかは、このことからも伝わるのかなと思う。
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