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【AIと意思決定】人間は追い出されるのか?『予測マシンの世紀 第二部』#14

こんにちは。シンラボ共同代表の草場です。

AIとの共同に関して、『予測マシンの世紀 AIが駆動する新たな経済』をまとめていきます。推理小説のようで、ドキドキワクワクです。

目次
はじめに―機械知能
安さはすべてを変化させる
第1部 予測
第2部 意思決定(決断を解明する;判断の価値 ほか) 
 第七章 決定を解明する
 第八章 判断の価値
 第九章 判断を予測する
第3部 ツール(ワークフローを分解する;決断を分解する ほか)
第4部 戦略(経営層にとってのAI;AIがあなたのビジネスを変容させるとき ほか)
第5部 社会(AIと人類の未来) 

第二部、決断に関してです。昨日の記事は以下です。

■判断を予測する
昨日は旅行の自動化、スケジューリングの自動化を見てきました。Lola、Xi.ai、面白いスタートアップです。

さて、判断の自動化により、人間は追いやられてしまうのでしょうか?

マシンが人間の行動を予測できるようになれば、人間は完全に排除されるのか?現在の予測マシンの軌道を考えると、そうはならないだろう。人間は資源なので、経済学的には何かをすることに変わりはない。

人間が世界から排除されるということはないと。この、判断も出来る予測マシンをどう使うか、が問題だそうです。まずは自分、組織にとって何に価値を置くかを決める必要があります。

問題は、人間にとっての「何か」が高価値なのか低価値なのか、魅力的なのか魅力的でないのかということだ。あなたの組織では、人間は何をすべきか?新入社員には何を求めるべきか?

組織にとって何に価値を置くかは、人間にしか出来なそうですね。この点では人間が排除されることは無さそうです。

では、予測、という観点では完全に排除されるでしょうか?

予測にはデータが必要だ。人間にはマシンよりも優れた点が2つある。
マシンが知らないことを人間は知っている。
さらに重要なのは、データが少ないときに何をすべきかを決めるのがうまいということだ。

まずは「マシンが知らないことを人間は知っている」という点が議論されています。

人間には、マシンにはない3種類のデータがある。
一つ目は、人間の感覚の強さだ。人間の目、耳、鼻、皮膚は、多くの点でマシンの能力を上回っている
二つ目に、人間は自分の好みを最終的に判断する立場にある。消費者のデータは非常に価値があり、予測マシンにこれらの嗜好に関するデータを提供する。食料品店では、消費者の行動データを得るために、ポイントカードを使った消費者に割引を提供している。店は消費者にお金を払って自分の好みを教えてもらう。また、GoogleやFacebookなどは、無料のサービスを提供する代わりに、広告のターゲットを絞るためのデータを別の文脈で利用している。
三つ目に、プライバシーの問題は、マシンが利用できるデータを制限する。多くの人が自分の性行為、経済状況、精神状態、嫌悪感などを秘密にしている限り、予測マシンは多くの種類の行動を予測するのに十分なデータを得ることが出来ない。良いデータがない場合は、他の人間を理解することで、マシンが予測を学ぶことができない判断力の役割を果たすことになるだろう。

今まで議論してきた判断の予測にしても、やはりデータが必要です。この点は人間が排除されることは無さそうです。

では、もう一つの強みである「データが少ないときに何をすべきかを決めるのがうまい」に関してはどうでしょうか?

これはまた明日。

草場壽一
https://sinlab.future-tech-association.org/

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