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【AIを使いこなすツール】まとめ!『予測マシンの世紀 第三部』#16

こんにちは。シンラボ共同代表の草場です。

AIとの共同に関して、『予測マシンの世紀 AIが駆動する新たな経済』をまとめていきます。推理小説のようで、ドキドキワクワクです。

目次
はじめに―機械知能
安さはすべてを変化させる
第1部 予測
第2部 意思決定
第3部 ツール
 第十二章 ワークフローを分解する
 第十三章 決断を分解する
 第十四章 仕事の再デザイン
第4部 戦略(経営層にとってのAI;AIがあなたのビジネスを変容させるとき ほか)
第5部 社会(AIと人類の未来) 

第三部、ツールに関して一通り見てきました。具体的でわかりやすかったですね!いよいよ第四部では戦略です。まずは第三部をまとめます。

■第十二章 ワークフローを分解する
予測マシンを使いこなすには、自社のワークフローを整理する必要がありました。

キーポイント(まとめ)
AIツールはポイントソリューションだ。それぞれが特定の予測を生成し、ほとんどが特定のタスクを実行するように設計されている。多くのAIスタートアップは、単一のAIツールの構築を前提としている。

・大企業は、インプットをアウトプットに変えるワークフローで構成されている。ワークフローはタスクで構成されている(例:ゴールドマン・サックスのIPOは146の異なるタスクで構成されたワークフローだ)。AIをどのように導入するかを決める際、企業はワークフローをタスクに分解し、それぞれのタスクを実行するAIを構築または購入した場合のROIを見積もり、ROIの観点からAIをランク付けし、リストの上から下に向かって作業を開始する。企業は、AIツールをワークフローに落とし込むだけで、そのタスクの生産性が向上してすぐに効果を実感できることがある。しかし、そう簡単にはいかないことが多い。AIツールを導入して実利を得るためには、仕事の流れ全体を見直す、つまり「リエンジニアリング」が必要になる。そのため、パソコン革命と同じように、多くの主流ビジネスでAIによる生産性向上を実現するには時間がかかると考えられる。

・AIがワークフローに与える潜在的な影響を説明するために、あらゆるMBAアプリケーションのランキングを予測する架空のAIを説明する。この予測マシンから最大限の利益を得るためには、学校側はワークフローを再設計する必要がある。AIはより多くの志願者プールへのリターンを増加させるため(合格者に関するより良い予測と志願者評価のコスト削減)、手動で志願書をランク付けするタスクをなくし、プログラムをマーケティングするタスクを拡大する必要がある。また、誰が成功するかの確実性が高まるため、奨学金や学資援助などのインセンティブを提供するタスクを変更する。最後に、学校側は、瞬時に入学を決定できることを利用して、ワークフローの他の要素を調整する。

自社のワークフローの整理が必須ですね。そしてそこに予測マシンを導入すると、ワークフローも変化します。
では、どうやってワークフローをタスクに分解、そのタスクに予測マシンで置き換えるか?AIキャンバスです。

■第十三章 決断を分解する
タスクは意思決定と等しいです。これをうまくAIキャンバスを使って、分解していきます。

キーポイント(まとめ)
・予測マシンをどこに挿入できるかを確認するためには、タスクを分解する必要がある。これにより、強化された予測による利益と、その予測を生成するためのコストを見積もることが出来る。妥当な見積もりができたら、AIをROIの高いものから低いものへとランク付けしていく。予想されるROIが意味のあるものであれば、AIツールを導入していく。

・AIキャンバスは、分解プロセスを支援するための補助ツールだ。意思決定やタスクごとにAIキャンバスに記入する。これにより、プロセスに規律と構造を導入することが出来る。トレーニング、インプット、フィードバックの3つのデータタイプの必要性を明確にすることが出来る。また、何を予測する必要があるのか、異なる行動や結果の相対的な価値を評価するために必要な判断行動の可能性結果の可能性を正確に明示する必要がある。

・AIキャンバスの中心にあるのは予測だ。タスクの中核となる予測を特定する必要があるが、これにはAIの洞察力が必要となる。この質問に答えるための努力は、しばしばリーダーシップチームの間で実存的な議論を開始する。
"そもそも我々の真の目的は何なのか?"
予測には、ミッションステートメントにはあまり見られない具体性
が求められる。例えば、ビジネススクールの場合、「最高の」学生を採用することに重点を置いていると言うのは簡単ですが、予測を具体化するためには、「最高」とは何を意味するのかを特定する必要がある。5年以内にCEOに就任する可能性が高いか?最も多様性があるか?卒業後に学校に寄付をする可能性が最も高いか?利益最大化のような一見単純な目的でも、最初に見たときほど単純ではない。今週、今四半期、今年、それとも10年後に利益を最大化するために取るべき行動を予測すべきか?
企業は、AI戦略の第一歩として、基本に立ち返って目的を再確認し、ミッションステートメントを明確にする必要に迫られることがよくある。

タスクを予測マシンにやらせるには、何を予測したいかを具体的にする必要があります。そのためには、ミッションステートメントをより具体的にする必要があります。
自社のミッションステートメントの見直し時ですね。さて、予測マシンの導入により、ワークフロー自体が変化します。つまり、仕事を再デザインする必要があります。

■第十四章 仕事の再デザイン
新たな仕事はどのような形でしょうか?

キーポイント(まとめ)
・仕事とは、タスクの集合体だ。仕事の流れを分解してAIツールを導入すると、これまで人間が行っていた仕事が自動化されたり、残った仕事の順序や重点が変わったり、新しい仕事が生まれる。このように、仕事を構成するタスクの集まりは変化する。

・AIツールの導入は、仕事に対して4つの意味合いを生み出す。
1.表計算ソフトと簿記係の例のように、AIツールが仕事を拡張する可能性がある。
2.AIツールは、フルフィルメントセンターのように仕事を縮小するかもしれない。
3.AIツールは、放射線技師のように、ある仕事を追加し、他の仕事を削除することで、仕事を再構成する可能性がある。
4.AIツールは、スクールバスの運転手のように、特定の仕事に必要な特定のスキルを重視するようになるかもしれない。

・AIツールは、特定のスキルに対する相対的なリターンを変化させ、その結果、特定の仕事に最適な人のタイプを変化させる可能性がある。簿記の場合、表計算ソフトが登場したことで、電卓で多くの計算を素早くこなせることの見返りが減った。一方で、シナリオ分析を効率的に行うためには、適切な質問をする能力が必要だ。

予測マシンの具体的な導入方法がわかりました。ではこれをどのように経営戦略に組み込んでいくか?

これが第四部のテーマです。明日以降、お楽しみに!

草場壽一
https://sinlab.future-tech-association.org/

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