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「主夫」のおすすめ! 食卓にハーブ
30代の頃、イギリスで暮らしていたことがあります。青空市場では色々なハーブが手に入り、カフェでもフレッシュな葉を使ったハーブティーをよく飲みました。我が家の生活には、その頃の経験が反映されています。
◾️我が家のハーブ園
マンション住まいの我が家では、ベランダでハーブを栽培している。直径30センチほどのいくつかの鉢が、我が家のささやかなハーブ園である。
常にあるのがミント、レモンバーム、ローズマリー、そしてオレガノの4種類。どれも冬の間は地表部が枯れていたり、葉が少ない状態。いわばオフシーズンだ。
そんなハーブ園に春がやって来ると、緑が少しずつ広がりを見せる。特にミントは成長が早く、フワフワの若葉がどんどん増えていく。それらが朝日を浴びた時、とてもやわらかい色合いになる。
そしてあと1ヶ月もしないうちに、こぼれ落ちた種からバジルが芽を出し始めていく。
◾️料理のアクセントにハーブ
スーパーでハーブを買おうとすると、値段は高いし量も少ない。ちょっとシンナリしていることもある。でも家にハーブがあれば、欲しい時にすぐ手に入る。しかも鮮度は抜群だ。
我が家で一番の活躍者は、バジルかもしれない。トマト系のパスタやスープにバジルを添えるのは、定番中の定番。ピザトーストやサンドイッチにも欠かせない。
オレガノもバジルと同じように使うが、我が家ではどちらかというとサブだ。味や香りに複雑さを出したい時に、バジルに追加することが多い。
肉料理に重宝するのはローズマリー。塊肉と一緒にグリルしたり、細かく刻んでハンバーグに混ぜ込んだりする。するといい香りがついて美味しくなる。料理が上手くなったと、思わず錯覚してしまうほどだ
バジルが大きく育ってきたら、食卓にジェノベーゼソースが登場する。材料は他にナッツ・ニンニク・オリーブオイル位。簡単なので、いつだって作れてしまう。
◾️我が家のハーブティー
大きなスーパーや輸入食材店では、色々なハーブティーが手に入る。我が家の長年の定番は、「カモミール」「レモンジンジャー」「ローズヒップ&ハイビスカス」だ。
これらは乾燥ハーブのティーバッグだが、フレッシュな葉を使ったハーブティーもいい。我が家では、ちょっと暑い日の午後に作ることが多い。
作ると言っても、大したことはしていない。ベランダでミントとレモンバームとオレガノの葉を摘み、ガラスポットに入れてお湯を注ぐだけである。
ミントの清涼感があるので、ホットでも十分に爽やか。好みでハチミツを足しても美味しいし、アイスで飲みたい時には、濃い目にして氷を入れれば完成だ。
◾️和食にもあるハーブの文化
馴染みがない人にとっては、ハーブは敷居が高く感じるかもしれない。でも実は日本人だって、昔から同じ様なことをしてきている。
木の芽(山椒)を料理に添えたり、粉にしてかけたり、刻んだミョウガやシソを冷奴に載せたりもする。
これらに特別感を抱く人はあまりいないだろう。多くの日本人にとって、ごく当たり前のことだからだ。
それにヨモギだって日本のハーブの一種。草団子や草餅を家で手作りするのは難しいが、既製品ならスーパーやコンビニで簡単に手に入る。
◾️ハーブ栽培のススメ
こんな気楽な感覚で、暮らしの中にハーブを取り入れてみてはどうだろうか。きっとあなたの食生活は豊かになるに違いない。
もしあなたがハーブを育てるなら、ホームセンターで苗と鉢を買うのが簡単でいい。我が家みたいに庭がなくても大丈夫。
その時に大事なポイントは、なるべく深くて大きな鉢を買うこと。そして素焼きの鉢を避けること。
夏場の鉢植えは、想像以上に乾きやすい。
このことさえ知っておけば、あなたが秋までハーブを楽しむことも難しくはない。さあ、ハーブ生活を始めよう!