詩「遠雷」
灰色の心臓に赤い血を巡らせた
なんてことは妄想で
想像したら不可解で
ため息ひとつ飲み込めず
僕らは無力と言葉にできない
ひとりのカオスが見つかった
心の場所を探ろうと視線を右上に動かした
未だに知性は蒙昧で
幼稚な私が悲しくて
冷えた指先も動かせず
僕らは何も成し遂げられない
ひとりのカオスを見送った
歩くだけなんだ、あくまでも
遠くで光るなにかの麓に
向かおうなんて思っちゃいない
辿り着くかもしれないと
辿り着けない気がすると
たったそれだけ
たったそれだけ
歩くだけなんだ、あくまでも
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