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御城プロジェクトも推したいんだ


日本史が好きでなく、クイズゲームでも日本史と地理が苦手ジャンルだった十年前の私へ。

十年後のあなたは「お城が大好きになり、百名城を巡ってスタンプを集めたり、お城や戦国武将のクリアファイルを買うようになります。

城下町都市についての図説の本まで、買って読んでみようかなと考え始めています。(お値段の都合で暫定的に見送っていますが)

日本史好きの彼氏(のちの旦那)&彼のお母さんとNHKの日本史コンテンツや大河ドラマを楽しみだし、ついには駿府城の発掘に参加するまでになります

「はあぁ!!!???」
って、十年前の私が聞いたら言うに違いありません。
苦手はずっと苦手のまま、どう興味持ったらいいかわかんないなーという気持ちで触れずに生きていくと思っていたので、まさかこんなに「日本史面白い!」と感じる日がくるなんて思いもしなかったのです。
世界史は名前の響きが格好いいというだけの理由で(ドイツ語とかイタリア語とか)わずかに興味はあったのですが、それを軽く超え、お城と日本史がマイブームです。

こうなった原因は、様々な要素がちょうどいいタイミングで私に届いたからだと思うのですが、影響の筆頭は「御城プロジェクト」(通称城プロ)のおかげ。
というわけで今日は城プロについて語ります! ゲーム好きな方歴史好きな方はそのままスクロールよろしく!!

「艦隊これくしょん」「刀剣乱舞」等と系統を同じくする「擬人化」ジャンルのブラウザゲーム。現在はスマホアプリ版もリリースされていますので、気になった方はどうぞどうぞ。(CM)
二〇十四年にサービスを開始し、二〇十五年に一度休止。
二〇一六年に内容を引き継ぎつつシステムを刷新。
「御城プロジェクト:Re」として再誕し、現在に至ります。

御城の要素を持ちつつ少女の姿で戦乱の世に生まれた「城娘」達を使い、敵である「兜」から主人公の「殿を守るタワーディフェンスシステム。
兜を操る敵として織田信長、豊臣秀吉、加藤清正、前田利家、今川義元など著名な戦国武将が登場します。(戦で散った武将の魂が異形へと転じており、禍々しいデザインに迫力があります)

城娘には星ひとつ~七つまでのレアリティがあり、「著名である」「城自体の規模が大きい」「城の天守自体が残っている(現存十二天守他、再建も含む)」ものが高レアリティに設定されています。
が、プレイヤーの手腕と育成方法によっては、レアリティの低い城娘だけの部隊でも攻略が可能になります。(低レアリティ部隊による攻略動画をアップしている人もいて、めちゃめちゃ参考になります)
ゲームバランスが良いので、自分が気に入った城娘でプレイできる楽しさがあるのが強みです。最近は海外の城娘も参入したり、まどかマギカやコードギアス等とのコラボもあったり、これも楽しい!

城娘達は贈り物をすると「誰が築城主か」「歴代にどんな城主がいたか」「城にまつわる歴史エピソード」などを聞かせてくれます。
たとえば、北条の城であった小田原城に対し、北条の配下の武将がいた山中城・滝山城・忍城・厩橋城(前橋城)が「小田原城ファンクラブ」を結成している、という設定があったり。

徳川家臣である井伊直政が関わった彦根城・高崎城は姉妹で、直政が生まれ育った井伊谷城は彼女達の母である、といった関連性から、自然とお城や武将についての知識を得られるのです。
敵対していた武将の城娘どうしは仲が悪かったりもしますし、攻め落とされたことを悲しい記憶として持っている城娘もいます。兵糧攻めに遭った三木城・鳥取城は腹ペコキャラになっていたり……(贈り物も「お菓子」をあげると喜ぶ)。

城娘達のデザインコンセプトも素敵で、由来のある人物や出来事がデザインや戦闘中の特技(周囲に影響を与える特殊能力)や計略(スキル)に生かされており、是非この城娘で戦いたい! と思わされてしまうほど。

幕末、戊辰戦争の舞台になった函館城は五角形の星をあしらった巨大な大砲で戦います。特技は「オーソリティー・デ・ファクト」や「蝦夷共和国」。榎本武揚を筆頭に函館で戦った旧幕府軍に由来しています。

家康以降多くの武将を輩出した「出世城」こと浜松城は、殿を応援してくれるチアガールスタイル。

敵にやられて大破してしまった時はほっぺに手を当ててふくれっ面をしているのですが、「これ家康のしかみ顔肖像画由来だ!」(徳川家康三方ヶ原戦役画像)と分かった時にはニヤニヤしてしまいました。

このように、地元の城だから、武将や歴史が好きだから、デザインが可愛いからといった色んな理由で城娘に愛着がわく素晴らしいゲームです。
さほど詳しくなかった私がこれだけテンション上がっているので、知識のある人ならもっと分かることもあるんだろうなと。

シナリオが時々ギャグに走って独自のノリになるのも好きです(笑)。
敵である兜ですが、彼らにもそれぞれの意思があり、完全なる悪意ではなく「雇われたので」レベルで動いている者もいます。
一番下っ端の桃型兜は上役兜にいじめられていたり、「あわよくば城娘と仲良くなれないかな、あの子優しそうで好き……」と妄想していることもあったりして(その妄想が出撃マップ化し、そこで戦うはめになったりもする)、城プロの世界観だからこその面白さも推しポイント。
日本史に明るくなくても、ゲームの楽しさからとっついていけるのが本当に素晴らしいんです。

城プロやお城について語る沢村ですが、浜松にいた時は家族・親戚に歴史に詳しい人がおらず、学校で教わる以上の事は耳に入りませんでした。
浜松城公園に写生に行ったり、浜松城の横にある美術館に足を運んだりはすれど、能動的にお城を見にいこうとは思わなかったのです。
大学時代は静岡在住で、駿府城公園で大道芸ワールドカップを見たり、春のお祭りも見にいったりしていましたがお城の知識はスルー。

二〇〇六年に大河ドラマ「功名が辻」が放送され、近場の掛川城が舞台になりました。
二〇〇九年に天守閣が再建されるまでの間に、建て直し中の掛川城を家族で見に行きましたが、車の中からお城の骨組みを眺めて「作ってるねえ」「そうだねえ」と言って終わってしまったという記憶があるのみ。
大河ドラマも見てなかったからね、しょうがないね……ですが、今となってはもったいなかったと痛感。お城が建てられていく様子とかそう見れるもんじゃないじゃん! と思えるだけに。

「武将の名前、漢字四文字ばっかりで覚えにくいし……」
とおバカな事を言っていた私が、幸いにも「キャラクター化」されたお城と、それに付随するエピソード類はすんなりと覚えることが出来。
分からないことを教えてくれる日本史好きの旦那や、お城の話ができる義母と繋がりが持てた結果、お城に興味をもって百名城スタンプを集めることで思い出が出来て知ることが楽しくなり。

そこから改めて、
「えっ掛川城の二の丸御殿てそんな貴重な重要文化財だったの」とか
「今になって秀吉の痕跡が出てくるとか駿府城ってやっぱすごい
会津若松城の塩蔵めっちゃ寒い! 昔の食料保存はこういう感じだったんだ」
など、時を越えて先人の知恵と努力に触れられる喜びに目覚めました。

お城目当てで旅行をして美味しいものを食べたり、ご当地に経済的貢献もできますし、城プロに出会えて良かったとひしひしと思います。
おかげで「真田丸」「直虎」もたっぷり楽しむことができました。
駿府城の発掘も帰省に合わせて参加できるタイミングでよかった。他参加者さんが実際に瓦など掘り当てていて、これが全部埋まっていたんだもんな、と改めて思ったり。

今「楽しいことがないなぁ」と思ってる方も、私のように何かのきっかけで、それまで触れてこなかった何かに覚醒するかもしれません。そういう時に惜しみなく投資ができるように、お財布に余裕があればなおよし。

生きている限り、勉強はいつでも始められる。
そう思いながら、これからも城娘と戦っていく所存です。

トップ写真は掛川城と、ちょうど遭遇した地元のお祭りの一枚。
お気に入りです。

びじゅチューン! には姫路城ちゃんがいるので、そこも含めて知識が広がって嬉しいです。

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