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読書感想文『朝日新聞政治部』鮫島浩【著】 崩壊する大新聞。すべて実名で綴る内部告発ノンフィクション。#総裁選

2024年夏の平均気温は基準値に比べて1.76℃高く、2023年と並んで過去最高を記録しました。でも少し暑さは和らいだ感じの今日この頃です。読書の秋にはまだまだ程遠いですが、しばらく前に買ったまま読んでなかった本に手を伸ばしてみた。

「朝日新聞の凋落は日本凋落の縮図でもある。
これは誰にとっても他人事ではない」
ーー辻野晃一郎(グーグル日本法人元代表)

「社内政治と保身にエネルギーを浪費する幹部たち。
失敗と批判を恐れ、委縮していく現場。
新聞の政治報道が光を失った理由がここにある」
ーー望月衣塑子(東京新聞記者)

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世の中総裁選のニュースで賑わってますが、鮫島タイムスというYouTubeの政治番組が好きで毎日みてる。で、その鮫島さんの書いた本。朝日新聞記者時代から朝日新聞社を辞める事になった顛末が赤裸々に描かれている。読み始めるとやっぱり面白くって、止まらなくなって一気に読んでしまった。

内容説明
「池上コラム掲載拒否」「吉田調書問題」「慰安婦記事取り消し」政治部出身の経営陣はどこで何を間違えたのか?すべて実名で綴る内部告発ノンフィクション。
著者等紹介
鮫島浩[サメジマヒロシ]
ジャーナリスト。1971年生まれ。京都大学法学部の佐藤幸治ゼミで憲法を学ぶ。1994年に朝日新聞社入社。つくば、水戸、浦和の各支局を経て、1999年から政治部。菅直人、竹中平蔵、古賀誠、与謝野馨、町村信孝ら与野党政治家を幅広く担当し、2010年に39歳で政治部次長(デスク)に。2012年に調査報道に専従する特別報道部デスクとなり、翌年「手抜き除染」報道で新聞協会賞受賞。2014年に福島原発事故を巡る「吉田調書」報道で解任される。2021年に退社してウェブメディア「SAMEJIMA TIMES」を創刊し、連日記事を無料公開している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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新聞の凋落が言われて久しいわけだが、ネット時代だしスマホの普及もすごいし新聞・テレビのオールドメディアが衰退してくのもまあ時代の流れで仕方ないなくらいに私も思ってたんだが、それだけが理由ではなかったことが事がこの本を読めばよく解る。経営陣が世間の感覚からずれていて今もそれに気づいてないってのが大きい。ネットの言論を見下し自分たちは高尚なところで知的な仕事をしている。っていう驕りが衰退の一番の原因だ。

日本新聞協会は発行部数の激減を受け消費税の軽減税率を主張するなど業界団体としての性格を強めてきてる。だいたい読売、朝日、日経、毎日など大手新聞社が揃って東京五輪のスポンサー企業だって、そんな利権に群がり政権におもねる姿勢でいたら政府批判のひとつもできるわけない。

安倍元首相が撃たれた翌日の大手新聞は見出しもすべて横並び。ちょっと異様です。

安倍晋三元首相が銃撃され死去した。大手5紙(読売新聞、朝日新聞、毎日新聞、産経新聞、日本経済新聞)は、翌日の一面で「安倍元首相 撃たれ死亡」と全く同じ見出しで報じ、ネット上では「こんなの初めて見たよ」などと話題となっている。

私はリベラルでも保守でもネトウヨでもなんでもないが。まあ右とか左とかもうナンセンスですね。鮫島さんの言うように政権交代を望むならば、格差問題、もっと上下の構造に目を向けるべきなんです。鮫島さん、本物のジャーナリストとして頑張ってください。

https://www.youtube.com/@samejimatimes


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