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今はまだ、諦めてはいけない!奇跡は起きるから
僕は、大学3年生の時にクローン病になった。
20歳で発症して、8度の手術をして、ほぼ寝たきりの生活だったから、大学には、実質2年半くらいしか通っていない。
それでも卒業できたのは、母と恩師(教授)のおかげだ。
本来、僕の大学では、実験や研究をして、卒業論文を発表しないと卒業できない。
だから、卒業は諦めるしかないと思っていたが、教授が特別に、リモートで個人指導をしてくれたおかげで、卒業することができた。
しかし、卒業式当日の朝、事件が起こった。
スーツに着替えて、いざ、大学へ向かおうとした時のこと。
急に歩けなくなった。
「お母さん、歩けない!どうしよう?」
スーツ姿のまま、急いで病院に駆けつけ、そのまま手術台に乗せられた。
そして、緊急手術が行われた。
「もうダメだ!終わった」
僕は意識が朦朧とする中、人生の終わりを感じた。
なんとか手術が終わって、ホッとした時、母が
「大丈夫!まだ、間に合う!行こう」
その瞬間、僕の目が覚めた。
母と二人で医師たちに頭を下げ、事情を説明して、何本も麻酔を打ってもらい、傷口にガーゼを詰め込んでもらい、強力なテープで傷口を固定し、包帯でぐるぐる巻きにして、オムツを履いて、病院を後にした。
タクシーを飛ばして、特急列車を乗り継いで大学へと向かったのだが、すでに卒業式は始まっていた。
僕は、後ろのドアから、そーっと忍び込み、静かに座った。
その時、教授が僕の姿を見つけて、あろうことか、壇上で表彰して、卒業証書を手渡してくれた。
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この時のことを、僕は、一生忘れない!
奇跡は、諦めなければ、本当に起きるんだと思った。
たとえ、どんなに大変な状況でも諦めてはいけないし、諦めないからこそ、この景色が見えるんだと思い知った。
一人では諦めそうなことも、たった一人でも応援してくれる「誰か」がいると人は強くなれるし、頑張れることを体感した。
もしあの時、卒業式に出席することを諦めていたら、今の僕はいない。
あの時、壇上から見た「奇跡の光景」があるからこそ、その後の闘病にも打ち勝つことができたと思っている。
世の中は、無常にも、諦めないといけないことは山ほどある。
諦めないと前進できないことも多々ある。
でも、だからこそ、言いたい。
今はまだ、諦めてはいけない!
奇跡は起きるから。
奇跡は、ひとりで起こせなくても、まわりの力で起きることがある!
諦めなければ、奇跡は起きる!
信じていれば、奇跡は起きる!
神社昌弘(かんじゃまさひろ:本名)
https://kanja.info/contents_507.html
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