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周庭さん逮捕→保釈 中国には今も複数の日本人が拘禁されています

香港民主運動家の周庭さんが「香港国家安全維持法」に違反した容疑で香港警察に逮捕されるも、翌日に保釈となりました。

とりあえずよかったですが、中国共産党による言論統制や言論弾圧は厳しくなるばかりで今後も予断を許さない状況です。

中国当局は、香港国家安全維持法の「域外適用」を有効としています。つまり、中国の独裁体制や少数民族弾圧を日本人が日本国内で批判しても逮捕の対象となる、と言っているわけです。

こんな暴挙は当然許されるはずもなく、世界中が中国の覇権主義むき出しの蛮行に抗議の声を挙げる中、日本も中国の圧力に屈することなく香港の民主運動を支援すべきです。

と、ここにこう書いたぼくは、香港政府と犯人引き渡し条約を結ぶ国へ渡ったときに逮捕されるかもしれません。

そのとき、日本政府はぼくを救い出してくれるでしょうか? 救うために必死になって奔走してくれるでしょうか?

非常に心もとないというのが率直なところです。

香港国家安全維持法の施行でにわかに中国共産党の脅威が可視化されてきましたが、日本人が中国に行って逮捕監禁されるリスクは数年前から存在していました。

実際に何人もの日本人が「反スパイ法」容疑で逮捕されています。

すでに何人かは釈放・帰国を果たしていますが、懲役刑となって帰国がかなわない方も何人もいます。

日本政府は彼らの救出にどれだけ動いているか、まったく何もやっていないということはないと思いますが、あの中国が相手なので交渉も一筋縄ではいかないでしょう。

ここで日本政府がどう動くか、あるいは中国政府がどこまで引くかは、日本の世論がどれくらい沸騰するかも大きく関係しています。

とくに中国は日本の世論というものを注視しており、たいしたうねりも起こっていなければ政府も本腰を入れないと見込み、傲岸と構えて時が過ぎるのを待つだけとなるでしょう。

今回、周庭氏があっさり保釈されたのも、世界中から監視圧力がかかっている事実が大きいと考えます。

周庭氏逮捕のニュースが流れたとき、憤った人は国内でも多く、彼女の無事が願われました。Twitterでも「#周庭氏の逮捕に抗議する」「#FreeAgnes」がトレンド入りするほど、香港政府や中国政府に強く抗議するコメントが並びました。

周庭氏が保釈されて本当によかったですが、我々日本人が忘れてはならないのは、何の理由で逮捕されたのかわからない日本の民間人がいまも中国で牢獄生活を送っているという事実です。ぼくはこれについても大いに抗議し、政府にもっと動けと声を挙げるべきと考えます。

日本人が中国で逮捕されたニュースが流れたとき、周庭氏逮捕のときと同様の世論が起きないのはなぜなのか、もっといえば、中国武装船がわが国の領海をたびたび侵入してもなかなか関心が向かないのはなぜなのか。周庭氏逮捕よりニュースバリューは劣るかもしれませんが、同一線上で起きている重大問題として、日本国民が関心を寄せるのは決して難しい話じゃないと思います。

『首相官邸ホームページ』には、首相官邸や各省庁に意見できるメール送信フォームがあります。日本人拘束事件について意見を送ってみました。もしこの記事を読んでいただき、思うことがあれば、首相官邸に意見してみませんか? もちろんこれらの問題に限らず、ご自身が関心を寄せている問題があれば、どんどん意見していいと思います。

独裁国家の中国では意見すらできません。日本はいろいろと問題ある国ですが、民主主義なので意見はじゃんじゃんできます。宝くじと一緒で「意見しなければ届かない」。香港にもまた自由な言論の空気が戻ってほしいと願うばかりです。


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