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「ばばあ」というのは、こやつの別名で、正式な名前は「タナカゲンゲ」と言います。なんで「タナカ」、なにが「ゲンゲ」や、とも思いますが、こやつ、見た目はこんなですが、たいへん美味な魚なんだそうです。

実は来年の1月末くらいには食べられそうな予感がしておりまして、実際に食べたら、また食レポでもしてみようかと思っております。

水深150メートル前後に生息する深海魚

「ばばあ」こと「タナカゲンゲ」は、日本の北部に生息するスズキ科の魚で、大きいものでは1メートル前後にまで成長します。
獰猛な魚として知られていて、その鋭い歯と大きな口で深海に生息する甲殻類やイカ、タコなどを主に捕食します。
スズキ科の魚ではあるんですが、見た目はナマズとかカジカ、アンコウを合わせたような不気味なルックスで、人の顔に似ているとも言われる頭部も特徴的で、あちこちで、さまざまな名前で呼ばれるようになりました。

「ばばあ」だけじゃない、すごい名前

まぁ、魚は各地によって呼び名が変わることはめずらしくないですが、こやつも、その特徴的な見た目から地方によって呼び名が大きく異なることで知られています。
この「ばばあ」というのは、島根県や鳥取県での呼び名。スーパーなどでも、この呼び名で販売されてるそうです。
由来は諸説あるとのことですが、どうやらシワの寄った人の顔にも見える頭部がおばあちゃんに似ているからだそうです。「ばばちゃん」とややかわいい名で呼ばれることもあるそうです。

その他の地域の呼び名はご覧の通り。いずれもその特徴的な外見から名付けられた名前が多いようです。

ナンダ(北海道)
ババノロ(山形県の一部地域)
シャデ(石川県)
キツネダラ(福井県)
ババダラ(兵庫県)

見かけによらず、すこぶる美味!

身にはクセがないため、刺身や塩焼きのような料理だと物足りないようですが、カジカやアンコウのように鍋にすると絶品だそうです。揚げ物や干物にしてもおいしいとのこと。旬による味の違いは少ないものの、冬に多く流通し、鍋などで人気の魚であるため、冬が旬と言われることが多いです。今の時期に最高のようです。楽しみ!

ばばあ鍋
もっともオーソドックスな料理。旬の野菜や豆腐などと一緒に鍋にすれば、おいしい出汁を楽しめます。クセがないためどんな味付けにも相性抜群! 鳥取県では「ばばちゃん鍋」とも呼ばれるご当地料理にもなってますね。

ばばあフライ
おいしく食べやすく調理するには、フライがおすすめだそうです。皮を取りお好みの大きさに切り分けた身に衣をつけてサクッと揚げて、おソース、ケチャップ、マヨネーズ、タルタルソース、レモン汁などなど、お好みでご賞味あれ。

ばばあのからあげ
フライはめんどくさいという方には、からあげもおすすめです。皮付きの身をお好みのサイズに切って、塩コショウをして片栗粉をまぶして揚げるだけのカンタンレシピ。こちらもレモン汁やマヨネーズ、タルタルソースと相性抜群。

ばばあの味噌汁
身はもちろん、アラからもおいしい出汁が出るため、味噌汁にも最適ですね。お味噌との相性も抜群で、お酒の後の締めの一杯にもぴったりです。

あぁ、おいしいばばあが待ち遠しい!


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